ドナルド・トランプ大統領は米国時間5月10日、フォートノックスにある米国の金(ゴールド)準備を視察したいとの意向を改めて示した。これは今期就任1年目の一時期こだわりを見せた話題であり、米国の地金保管施設の状態について再び憶測を述べた形となる。
トランプ大統領、フォートノックス視察の希望を改めて表明
シンクレア・ブロードキャスト・グループが放送する番組「フル・メジャー」に出演したトランプは、2025年2月に発表したとされるフォートノックスの監査について、視聴者からの質問に答えた。
トランプは、監査の案を「いじってみた」ことがあり、「フォートノックスの扉をノックしに行きたかった」と述べた。これは当時、政府効率化省(DOGE)のトップを務めていたイーロン・マスクが強く推進していた取り組みである。
トランプはさらに「彼らはよく盗むから、フォートノックスに金が残っているのか疑問だ」と付け加えた。しかし、誰が金準備を盗んだとされるのかについては詳しく説明しなかった。ケンタッキー州の軍事基地にある保管施設には、推定で1億4730万トロイオンスの純金が保管されており、1トロイオンスあたり42.22ドルで評価されている。
金準備を視察する本当の必要性があるのかと問われると、トランプは「まあ分からないが、いつかフォートノックスには行きたい。金がそこにあるか確かめたい。きっとあるだろうが」と答えた。
トランプがケンタッキー州ルイビル近郊の同基地を訪問する具体的な計画があるかどうかは不明であり、ホワイトハウスはこの件に関するコメント要請にすぐには回答しなかった。
1970年代から続く陰謀論の系譜
トランプがフォートノックスの金準備視察について初めて言及したのは2025年2月、マスクの政府効率化省の取り組みが本格化していた時期だった。「実際にフォートノックスへ行って、金がそこにあるか確認するつもりだ」とトランプ大統領は記者団に語った。
「誰かが金を盗んだのかもしれない。大量の金を」。
この発言は、マスクやほかの論評者による憶測が広がった後に出たものだった。こうした憶測は、少なくとも1970年代以来出回り続けてきた、出所の確かでない陰謀論をしばしば繰り返すものだった。
フォートノックスの金準備視察に同調する議員
フォートノックスの金準備視察を支持する議員は複数にのぼり、リバタリアン寄りのランド・ポール上院議員(共和党、ケンタッキー州)、トーマス・マッシー下院議員(共和党、ケンタッキー州)、マイク・リー上院議員(共和党、ユタ州)などが含まれる。リー議員は、基地への立ち入りを「繰り返し」試みたとさえ主張した。マスクは、フォートノックス内部を歩いて回る様子を動画でライブ配信することを提案していた。
スコット・ベッセント財務長官、「我々は毎年監査を行っている」
「我々は毎年監査を行っている」と、スコット・ベッセント財務長官は金準備に関する憶測が始まった直後にブルームバーグに語った。「今ここでカメラの前でアメリカ国民にお伝えできるが、2024年9月30日付の報告書(報告書番号:OIG-25-002>)があり、すべての金がそこにあった。視察を希望する上院議員は、我々のオフィスを通じて訪問を手配できる」。



