ビットコインは、米国によるイラン攻撃の開始以来30%上昇した。しかし、1ビットコイン当たり12万6000ドルという2025年のピークには及ばない。
米国債務6084兆円と法定通貨の下落
そうした中、伝説的な億万長者レイ・ダリオは、米ドルが崩壊の瀬戸際でぐらついていると警告した。The Blockによると、折しもJPモルガンのアナリストは、金(ゴールド)からビットコインへの大規模な資金移動を予測している。
「米国は現在7兆ドル(約1092兆円。1ドル=156円換算)を支出している。歳入は約5兆ドル(約780兆円)で、つまり歳入より40%多く支出している」と、世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者ダリオは、ニューヨーク・タイムズのポッドキャスト「Interesting Times」で語った。
「こうした財政赤字はしばらく続いており、債務は歳入の約6倍に達している。歴史を振り返れば、これが問題を引き起こすことは明らかだ」。
米国債務は、コロナ期とロックダウンを通じた政府支出の拡大を受けて近年急増した。さらに、インフレーションを抑え込むために急速に引き上げられた金利が、膨張する39兆ドル(約6084兆円)の米国債務の返済コストを押し上げている。
「だから歴史を見ると、そうした時期には、すべての法定通貨は下落する。そして金は上昇する」とダリオは述べた。金が現在「中央銀行にとって2番目に大きい準備通貨」であると指摘した。
経済が「危機と崩壊」に向かっているのかと問われると、ダリオは将来の「金融危機は支出能力が非常に限定されることを意味する」と発言。「法定通貨のいずれも効果的な価値の保存手段にはならないだろう」と付け加えた。
JPモルガンが見る金からビットコインへの資金移動
ダリオの警告と同時に、JPモルガンのアナリストは、「通貨価値の希薄化トレード(debasement trade)が金からビットコインへローテーションしている」と見ている。
金価格はこの2年で2倍となり、銀とともに上昇してきた。トレーダーが、インフレーションの継続と米連邦準備制度理事会(FRB)による通貨供給の増加が米ドルの価値を押し下げ、希薄化させると見込んでいるためだ。
The Blockが確認したメモで、マネージング・ディレクターのニコラオス・パニギルツォグルーが率いるJPモルガンのアナリストは、ビットコインが、米国とイランの紛争後、通貨価値の希薄化トレードとして金より優位になりつつあると述べた。ビットコインの上場投資信託(ETF)への資金流入が、金ETFを上回っているという。



