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Frederic Legrand - COMEO / shutterstock



フェイスブックCEOのマーク・ザッカ―バーグ氏は先週末、北京の清華大学で学生たちに中国語で20分のスピーチを行った。彼の中国語の語彙や発音は以前よりもレベルアップしたようだ。

ザッカ―バーグはいつものグレイのシャツとジーンズ姿で、フェイスブックを立ち上げた理由や彼を挑戦に突き動かしている使命について語った。そして日曜日には「私の中国での初スピーチ」という英語のタイトルをつけて、その模様を投稿した。

ザッカ―バーグは中国語を数年間勉強しており、昨年10月に清華大学で講演した際には質疑応答にすべて中国語で対応し、世間をあっと言わせた。中国の科学小説を読書リストに公開登録するなど、中国文化への好意を表に出す同氏は、清華大学経営管理学院の諮問委員会のメンバーでもある。

ザッカ―バーグは、中国系米国人の妻プリシラ氏の父方の祖母とコミュニケーションを取るために中国語を学び始めたという。彼の語学能力は中国マーケットに接近するうえでも役に立っている。

フェイスブックは5月、SNSを通じて国外の消費者にアクセスしたい現地企業をターゲットに、北京オフィスをオープンした。しかし、中国の6億人以上とも言われるインターネットユーザーはフェイスブックにログインできない。

中国政府はウルムチ北西部で暴動が多発していた2009年7月、独立運動家たちが情報発信手段としてフェイスブックを使っていたことを理由に、フェイスブックへのアクセスをブロックした。暴動に対処するため、当初はテキスト送信とインターネットアクセスが遮断されたが、その後インターネットが復旧すると、中国全域でツイッターとフェイスブックにアクセスできなくなった。

フェイスブックは中国に再び上陸するために、中国当局の検閲を受け入れるかもしれない。ビジネス特化型SNSのLinkedIn(リンクトイン)は、ジェフ・ワイナーCEOが「検閲には根本的に反対する」と発言しているものの、実際には検閲による要求に沿い、コンテンツを制限してサービスを提供している。

ザッカ―バーグはこの数年で何度か中国を訪れ、9月には訪米した習近平国家主席とシアトルの産業フォーラムで面会した。2人は中国語で会話し、ザッカーバーグ氏は「世界のリーダーと完全に外国語で話したのは初めてだ」と自身のフェイスブックページに投稿した。

ザッカ―バーグ氏の中国政府へのゴマすりはなかなかのものだ。中国のネット行政を統括する「国家インターネット情報弁公室」のトップがフェイスブック本社を訪れた際、彼は習主席の著作をわざわざ机に置いた。中国メディアによると、ザッカ―バーグ氏はフェイスブックのスタッフ用に、著作を複数購入したという。中国に詳しいフォーブスの寄稿家ダグ・ヤング氏は「今年の中国へのゴマすりナンバーワン」と彼を揶揄した。

中国語のネイティブは、ザッカ―バーグの中国語について、「語彙は1年前の清華大学での質疑応答時から向上したが、アクセントはまだまだだ」と評価する。途切れ途切れで訛りの強い中国語を聴衆に聞かせているとの指摘もあった。

ザッカ―バーグはどちらにしろ満足したようで、フェイスブックユーザーに2枚のスピーチ中の写真を見せ、プロフィール画像としてどちらかを選ぶように求めた。フェイスブックと6億人以上の潜在的な聴衆を近づけられるなら、彼の努力も価値があるものなのだろう。

文=パーミー・オルソン(Forbes)/ 翻訳編集=上田裕資

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