経営・戦略

2026.05.10 07:00

Nintendo Switch 2が1万円の値上げ、「市場環境の変化」を理由に世界でも

CFOTO/Future Publishing via Getty Images

CFOTO/Future Publishing via Getty Images

5月8日、任天堂はNintendo Switch 2の世界的な値上げを発表した。同社はその理由として「市場環境の変化」を挙げている。AI需要の急増に伴うメモリー供給の逼迫がゲーム機や家電製品に影を落とすなか、PlayStationのソニーやXboxのマイクロソフトが行った一連の値上げに任天堂も追随した形だ。

advertisement

任天堂によると、米国では9月に値上げが実施され、従来の449.99ドルから499.99ドルへと価格が引き上げられる。カナダおよび欧州でも同様の値上げが実施される見通しだ(編集注:『Nintendo Switch 2 日本語・国内専用』の日本国内におけるメーカー希望小売価格は、4万9980円から5万9980円へと変更される)。

同社は今回の価格改定について、「さまざまな市場環境の変化を受け、今後のグローバルでの事業性を検討した結果」だと声明で説明した。

任天堂は2025年、初代Nintendo Switchの値上げを行っているが、Nintendo Switch 2の値上げは2025年6月の発売以来今回が初めてとなる。

advertisement

声明の中で任天堂は、「価格変更にともない、お客様および関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご不便をお掛けいたしますことを心よりお詫びいたします」と述べた。

今回の値上げは同社の最新決算報告に合わせて発表された。発表によると、Nintendo Switch 2の累計販売台数はこれまでに1986万台に達しており、家庭用ゲーム機としては史上最速の販売ペースを記録している。しかし、来年の販売台数は値上げの影響もあり1650万台とわずかに減少するとの見通しが示された。

ソニーは3月にPlayStation 5製品群の価格を100ドルから150ドル引き上げると発表した。これにより、ディスクドライブ非搭載のデジタル・エディションは599.99ドル、ディスクドライブ搭載モデルは649.99ドルとなった。さらに、高性能モデルのPlayStation 5 Proの価格は749.99ドルから899.99ドルへと大幅に値上げされている。ソニーによるPlayStation 5の値上げは過去12カ月間で2度目だった。

マイクロソフトのXboxも2025年に2度の値上げを実施している。最も安価なXbox Series Sは当初の299ドルから379ドルへ、その後399.99ドルへと引き上げられた。上位モデルのXbox Series Xの価格も499.99ドルから599.99ドルと引き上げられ、現在は649.99ドルとなっている。

決算と値上げの発表を受け、8日の任天堂の株価は約3.6%高の7667円で取引を終えている。最近ではポケモンシリーズの新作『ぽこ あ ポケモン』が大きな成功を収めているものの、Nintendo Switch 2の収益性への懸念から、同社の株価は年初来で28%以上下落している。

ブルームバーグは今週初め、メモリーの供給不足と価格高騰により、450ドルの旧価格ではNintendo Switch 2の収益性が「極めて採算が悪い」のではないかとの株主の懸念を報じた。また同記事では、イラン紛争に起因する輸送費の増大や、プラスチックなどの原材料費の高騰が同社の利益率をさらに圧迫すると指摘されている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事