民間雇用サービス会社のADPが6日に発表した4月の民間雇用者数は10万9000人増となり、市場予想の10万7500人を上回った。単月の上昇幅としては2025年3月以来の大きさだ。今回も教育・ヘルスサービスでの雇用が6万1000人増え、全体の好調さを牽引した。
企業規模別では、従業員50人未満の小規模企業が6万5000人を、500人以上の大企業が4万2000人の雇用をそれぞれ増やしたが、その中規模企業による雇用増はわずか2000人にとどまった。
人材サービス会社のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが7日に発表したところによれば、4月の人員削減数は前月比38%増の8万3387人だった。これらの解雇理由の約26%はAIに起因するとされており、AIは2年連続で解雇の主な原因となっただけでなく、今年における人員削減計画の主な要因としても3番目に挙げられている。
米国の雇用市場に関する以前の報告書は、企業の採用意欲と解雇者数がともに抑制されていることを示す政府データと合わせ、雇用の安定を示唆していた。今年の好調さを牽引するのは主にヘルスケア部門だ。2月に発生した大規模な労働者ストライキを経て、3月の雇用増の半分以上を同部門が占める結果となった。3月までの1年間で、ヘルスケア部門は38万人の雇用を創出したのに対し、他の全業界の合計は26万人にとどまっている。
しかし、この安定化しつつある雇用市場に冷や水を浴びせているのがインフレだ。特にイラン紛争に起因するエネルギー価格の高騰が物価を押し上げている。3月の消費者物価指数は前年比3.3%上昇となり、ガソリン価格が約19%急騰したことで、インフレ率は2021年4月以来初めて、ほぼ1ポイント近く押し上げられることとなった。


