米国民の景況感はこの1年で悪化している。トランプによる広範な関税導入に伴う物価高が背景にあり、さらに今年初めに発生したイラン攻撃により景況感は再び悪化した。3月のインフレ率はほぼ1ポイント上昇し、単月の上昇幅としては2021年4月以来で最大を記録した。これは燃料油コストが年率44.2%も急騰し、ガソリン価格が約19%上昇したことが主な要因だ。
労働統計局の調査によれば、エネルギー全体の価格は月間で約11%上昇しており、これは2005年以来で最大の上昇幅となった。ネイションワイドのチーフエコノミストであるキャシー・ボストジャンシックは4月、たとえ米国とイランの和平交渉が続いたとしても、原油、ガソリン、ディーゼル、その他エネルギー商品の価格が戦前の水準に「急回復」するには、依然として数カ月を要する可能性があると警告している。
消費者態度指数が過去最低記録を更新する一方で、米国の雇用市場は健全な兆しを維持している。労働統計局が米国時間5月8日に発表した4月の非農業部門雇用者数は11万5000人増加した。これは市場予想の6万5000人のほぼ倍にあたり、2月(15万6000人減)の低水準から反発した3月(18万5000人増)の勢いを維持した。労働市場は堅調に見えるものの、総雇用者数は1億6260万人へと減少し、2024年12月の第2次トランプ政権発足直前以来の低水準となった。雇用成長率はわずか0.6%にとどまった。


