6. ツィ・コンラッド(カメルーン)
映画監督で写真家のツィ・コンラッドは、カメルーンのアングロフォン地域での紛争に関連する反国家容疑で収監されている3人のジャーナリストの1人だ。禁錮15年の判決を不服として2023年にカメルーン最高裁に上訴した彼は、現在も審理の日程が決まるのを待っている。コンラッドは、抗議活動を取材中の2016年に逮捕され、2018年以降は分離独立、国家への敵対、反乱、虚偽ニュースの拡散などの罪で収監されている。2021年の控訴審で当初の有罪判決は一部覆された。
コンラッドはこれまで、ニュース配信会社と映画制作会社を兼ねる「Ruphina's House」を設立したほか、ラジオ局や、コンラッドの出身地であるカメルーン北西部に拠点を置く分離派系ニュースサイト「Bareta News」にマルチメディアコンテンツを提供してきた。
7. フレンチー・メイ・クンピオ(フィリピン)
フィリピンの裁判所は2月、6年以上にわたって拘束されている27歳のジャーナリスト、フレンチー・メイ・クンピオの保釈を認めなかった。テロ資金供与の罪で有罪判決を受け、禁錮12〜18年を言い渡されたクンピオについて、タクロバンの裁判所は、保釈を認める「強く説得力のある理由はない」と判断した。彼女の弁護士は、1月の判断後にまもなく控訴した。外部調査によると、当局は2021年にクンピオの自宅を家宅捜索する前に、彼女の自宅に武器を仕込み、当時21歳だった彼女に罪を着せていた。クンピオはそれまで、地元ラジオで軍や警察による虐待を報じたほか、独立系メディアでフィリピンの社会的に弱い立場に置かれた人々に関する記事を執筆していた。
8. セヴィンジ・ヴァギフギジ(アゼルバイジャン)
政府関係者の汚職を調査するアゼルバイジャンの独立系メディア「Abzas Media」の編集長、セヴィンジ・ヴァギフギジは、禁錮9年の刑に服している。彼女は、同国で2023年以降に強まった独立系メディア弾圧により拘束されている24人のジャーナリストの1人だ。
ヴァギフギジは2023年末、同僚2人とともに逮捕された。当局はその際、首都バクーにあるAbzas Mediaの事務所を家宅捜索し、4万3000ドル(約680万円。1ドル=158円換算)超を発見した。彼女は、西側の支援団体から資金を受け取った疑い、および多額の資金を違法に国内へ持ち込もうと共謀した疑いに関連する金融犯罪の罪で、2025年半ばに禁錮9年の判決を言い渡された。現在36歳のヴァギフギジと同僚らは容疑を否認している。彼女らは声明で、これらの容疑は「大統領と大統領が任命した当局者らによる汚職犯罪をめぐる一連の調査報道」に対する報復だと主張した。
9. ジェネット・アスママウ(エチオピア)
過去3年間にわたって拘束されているジェネット・アスママウは、2026年5月に法廷で自らの弁護を行う予定だ。YouTubeチャンネル「Medlot Media」の報道に携わっていた彼女は、2023年にエチオピアの首都アディスアベバの自宅で当局に暴力を伴って逮捕された。登録者数が10万人を超える同メディアは、アムハラ人に関連する紛争や政治問題を報じていた。裁判所は、アスママウがソーシャルメディアなどのプラットフォームを通じて暴力を扇動し、政府転覆を目的に若者を動員したと主張している。有罪となれば、アスママウには死刑が科される可能性がある。CPJのデータによると、現在エチオピアで収監されている5人のジャーナリストは、いずれもテロ容疑を理由に拘束されている。
10. クリストフ・グレーズ(アルジェリア)
国境なき記者団(RSF)は、クリストフ・グレーズを、現在世界で唯一投獄されているフランス人ジャーナリストだとしている。グレーズはフリーのスポーツ記者で、フランスの雑誌「So Foot」や「Society」に寄稿していた。2024年5月、地元サッカークラブ「ジュネス・スポルティーブ・ド・カビリー(JSK)」の歴史を取材していたアルジェリアで逮捕された。当局は同年、グレーズに「テロの賛美」と「国益に有害なプロパガンダ目的の出版物の所持」の罪で有罪判決を下した。禁錮7年の判決は2025年の控訴審でも覆らなかった。


