70歳以上まで働く覚悟が示すもの
さらに長期的な視点で見ると、学生の意識はより切実だ。「生活のために何歳まで働く必要があると思うか」という問いに対し、最多は「65歳」の39.5%。一方で26.4%が「70歳以上」と答えた。

年金受給開始年齢を念頭に、再雇用後もさらに働き続けることを前提としている学生が相当数いるということだ。
就職という出発点に立ちながら、すでに40年超の就業を視野に入れている学生たち。働き続けるための条件として「精神的なストレスが少ない」が72.9%、「収入が安定している」が70.3%で上位に並ぶのも自然だといえる。

短距離走ではなく超長距離走として仕事をとらえているからこそ、消耗しない設計を最初から求めているのだ。
距離感を保ちながらつながりたい
業務外での職場の人との関わりについては、「忘年会や決起会などの節目のイベントには参加したい」が56.8%、「入社したら歓迎会をしてほしい」が47.4%と、一定の前向きさが示された。コミュニケーションそのものを避けているわけではないことがわかる。

自由回答を見ると「飲み会は得意ではないが、仲良く仕事をしたいのである程度は関係を築きたい」(理系男子)「休みの日も一緒よりは、仕事のとき親しくできるくらいの関係性でいたい」(文系女子)といった声が並ぶ。職場の人とのつながりを、円滑な仕事のための関係性として割り切っている様子がうかがえる。
マイナビキャリアリサーチラボの研究員・中島英里香氏は、学生が40年以上に及ぶ長期就業を前提にしているからこそ、無理なく働き続けられる「持続可能な働き方」を重視していると分析する。
ワークライフバランスへの関心も、職場のコミュニケーション観も、その延長線上にある。40年超を見据えた学生の設計図を企業側がどこまで読み取れているかが、これからの採用の問われどころになっていくのかもしれない。
【調査概要】
調査対象:2027年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生 1677人
調査期間:2026年3月25日〜3月31日
調査方法:インターネット調査(マイナビ2027会員)


