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2026.05.07 07:00

米海軍最大の空母ジェラルド・フォード、中東を離れる なぜこのタイミングで?

米海軍の空母「ジェラルド・R・フォード」。2026年3月23日、修理のため寄港したギリシャ・クレタ島のスダで(Carl Court/Getty Images)

米海軍の空母「ジェラルド・R・フォード」。2026年3月23日、修理のため寄港したギリシャ・クレタ島のスダで(Carl Court/Getty Images)

中東に展開していた米海軍の最新・最大の原子力空母「ジェラルド・R・フォード(CVN-78)」が本国への帰還の途についたもようだ。米海軍協会(USNI)のニュースサイト「USNIニュース」が4日に報じたところによると、ジェラルド・R・フォードは紅海からスエズ運河を抜けて地中海に入った。ジェラルド・R・フォードの展開期間は同日時点で314日におよんでいる。

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ジェラルド・R・フォード離脱の一報が伝わるのと相前後して、米海軍はイランの小型艇7隻を撃沈したと明らかにした。また、イランは4月8日に米国との停戦が発効して以降初めて、アラブ首長国連邦(UAE)に対してミサイルとドローンによる攻撃を行った。

イラン当局は戦闘再開の可能性について警告しているものの、ジェラルド・R・フォードはこれ以上中東にとどまり続けるのは難しかったようだ。乗組員はトイレの詰まりに悩まされているほか、3月には洗濯室で火災が発生し、修理のためクロアチアのスプリト港に戻ることを余儀なくされていた。

ジェラルド・R・フォード級空母の1番艦であるジェラルド・R・フォードは4月、ニミッツ級空母の5番艦「エイブラハム・リンカーン(CVN-72)」が2019年から2020年にかけて打ち立てた294日を上回り、ベトナム戦争後の米空母の最長展開記録を塗り替えた。最終的な展開期間は、ベトナム戦争中に戦闘任務を支援した通常動力型空母「ミッドウェイ(CV-41)が1972年から1973年にかけて樹立した332日にほぼ並ぶか、それを超える可能性もある。

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フォード大統領財団は4月、ベトナム戦争後で最長となる展開任務に従事したことをたたえ、ジェラルド・R・フォードの乗組員を顕彰している

中東にはなお2隻の米空母が展開している

ジェラルド・R・フォードがようやく米国へ帰還する運びになったとみられる一方、米中央軍(CENTCOM)の担当地域にはなお2隻の原子力空母が展開している。エイブラハム・リンカーンと、同じくニミッツ級空母の第10番艦で最終艦の「ジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)」だ。

エイブラハム・リンカーンは昨年11月、米西部カリフォルニア州サンディエゴにある母港のノースアイランド海軍航空基地を出港し、南シナ海での作戦行動を経て今年1月に中東に展開した。米東部バージニア州ノーフォークにあるノーフォーク海軍基地を母港とするジョージ・H・W・ブッシュは3月31日に現行の展開を開始していたが、中東に到着したのは4月23日のことだ。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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