キャリア

2026.05.06 02:31

出社か在宅か──キャリアを左右する「見える存在」であることの意味

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起業家(SkimsとGood Americanで最も知られる)でコンテンツクリエイターでもあるエマ・グレードが最近、動画ポッドキャストのインタビューで在宅勤務が黒人女性のキャリア上の昇進機会を制限し得ると示唆すると、反応は即座で感情的なものとなった。

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瞬く間に拡散したこの動画に対し、リモートワークがもたらした柔軟性を矮小化し、軽視しているように感じた人も少なくない。その反応は十分に理解できるし、正直なところタイミングも悪かった。2025年には60万人以上の黒人女性が職を失い、失業率は記録的な水準に達したのだ。

一方で、グレードの発言が不快なほど真実味を帯びて響いた人もいた。ただし、この議論の緊張点は本質的にはリモートワークではない。より根深い「アクセス(機会への到達)」の問題である。

起業家でマーケティング・エグゼクティブのローラ・トゥモローはこう語る。「私が受け取ったのは、企業で働く女性にとっては『近い場所にいること』が重要だという趣旨で、彼女の言うとおりだと思う」

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多くの人が反発したのはまさにその部分だ。しかし同時に、実務の現場では異論があまり出ていない部分でもある。

「その場にいること」の背後にある現実

企業環境を生き抜く黒人女性にとって、可視性はかつて中立的なものではなかった。しばしば条件付きであり、過剰な成果によって獲得され、人間関係によって維持され、そして容易に剥奪される。企業の階段を上り、数百万ドル規模のビジネスも築いてきたトゥモローは、その現実を美化しない。身体的な近さが、より親密な関係をより短期間で育むのに役立つことは、研究でも示されている

「黒人女性は、近い場所にいないという選択をする余裕がない」と彼女は言う。「私たちはすでに、アクセスを与えたがらない側の都合で不利な立場に置かれているのだから」

この枠組みは議論の焦点を変える。リモートワークがこの力学を生み出したのではない。歴史的にプロフェッショナルがその力学を埋め合わせるための主要な手段の1つを、単に取り除いたに過ぎない。特にミレニアル世代にとって、摩擦はここにある。

この世代はハッスルカルチャーの中で成人し、成功には無理を重ねることが必要だという考えを内面化し、その結果、多くが燃え尽きも経験した。リモートワークはその是正策となった。より大きな自律性、より高い柔軟性、そして別の条件で野心を定義し直す機会である。いま、物理的な職場から距離を置くことが代償を伴うかもしれないという示唆は、後退のように感じられる。

しかし多くの業界で、昇進の仕組みは環境ほどには変わっていない。

誰も明確に名指ししない世代間の分断

グレードの発言への反発の一部は、より深い世代間の分断を反映している。

ミレニアル世代の女性、特に黒人のミレニアル女性は、相反する2つの真実を同時に抱えている。近い場所にいることで何が開けるかを身をもって知っている一方で、それを追いかけることの個人的コストも経験してきた。他方、労働市場に入ってくる若い世代は、そうしたトレードオフ自体を受け入れようとしない傾向が強い。

ローラは、この緊張が成功の追い方、そして成功の定義のされ方に表れるのを見ている。

「世代を超えて受け継がれるのは、起業への欲求というより」と彼女は言う。「『自分は最高でなければならない』と感じさせられるトラウマなのだ」

この違いは重要だと彼女は指摘する。根底の動機が意図ではなく生存や必要性であるなら、成功に結びつけられる戦略──それが常時の可視性であれ、容赦ないアウトプットであれ──は持続しにくくなるからだ。

議論の中で見落とされがちな部分

この議論で見過ごされやすい点の1つは、そもそもグレードが誰に向けて話していた可能性があるのか、ということである。

「企業の中で次のレベルに上がりたいと思ったことがないなら、彼女が何を言っているかはおそらく理解できない」とトゥモローは言う。

彼女によれば、グレードの主張は排除というより、対象を限定した具体論に近い。昇進のルールは、リーダーシップのより高いレベルに行くほど変化しがちで、そこでは成果だけではなく、人間関係、スポンサーシップ、非公式なアクセスがより重みを持つ。そのレベルでは、リモートワークが摩擦を生むことがある。

ただしそれは、機会が消えるという意味ではない。むしろ戦略を変える必要がある、ということだ。

近接性がなお重要なら、代替策は何か?

より有益な問いは、グレードが正しいか間違っているかではない。この現実を前に、プロフェッショナル──特に黒人女性──は何をすべきなのか、である。

トゥモローの答えは実務的だ。

「次のレベルに行く鍵は『関係性の通貨』になる」と彼女は言う。「どれほど才能があっても関係ない……人生でもビジネスでも、次のレベルは必ず誰かによって紹介される」

それはリモートワークを捨てることを意味しない。ただし、意図性が必要になる。

それは例えば次のようなことだ。

  • 入る「場」を選び、その場に継続的に顔を出す
  • 取引的な職場のやり取りを超えた関係を築く
  • 物理的なオフィスに紐づかなくても、可視性をつくる

「毎日ずっと家でパソコンの前に座ったままで、昇進や成長の水準を望むことはできない」と彼女は言う。

それがいま、多くのプロフェッショナルがリアルタイムで評価を迫られているトレードオフである。

意図して成功を定義し直す

特にミレニアル世代にとって、この議論は「成功」そのものの定義にも及ぶ。トゥモローにとって、その定義は時とともに大きく変わってきた。

「ある時期は、成功とは一定の給与を得ることだった」と彼女は言う。「いまの成功は、8時間眠れることだ。休息した状態で、私は何百万ドルを生み出せるのか?」

この捉え直しは示唆に富む。トゥモローが説明するように、アクセスや近接性が機会に影響し続けるとしても、それが成功の条件をすべて規定する必要はない。

本当の要点

グレードの発言をめぐる憤りは、企業での昇進がいまなお近接性に大きく依存していること、そしてその要件がいかに不均等に課されているかを認めることへの、より広い不快感を映し出している。しかし、その現実を無視しても変わるわけではない。より生産的なのは、仕組みを十分に理解し、違うやり方でそれを乗りこなすことである。

トゥモローの言葉を借りれば、問題は障壁に名前をつけることだけではない。そこを越える道筋を提示することである。

「私が詰んでいると告げるだけではだめだ」と彼女は言う。「この情報をどう扱えばいいのかを教えてほしい」

この会話はいまも、そのギャップを埋めようとしている。

forbes.com 原文

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