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欧州

2026.05.06 12:00

スペイン移住で重要なのは「どこに住むか」 都市によって生活費は大きく異なる

スペイン東部バルセロナのレイアル広場(Getty Images)

スペインでの生活費は実際どれくらいかかるのか

スペインは米国より物価が安いと言われるが、データを見ると、実際には複雑な実情があり、地域によって支出に大きな差が生じていることが分かる。

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特に住宅費は、最も大きな変動要因となっている。ムービング・トゥー・スペインによると、首都マドリードで寝室が1部屋の快適なアパートを借りるには月額約1950ユーロ(約35万9000円)かかるが、ポルトガルとの国境に位置するバダホスでは約600ユーロ(約11万円)で済む。つまり、同じ国内でありながら、年間1万6000ユーロ(約290万円)以上の差が生じることになるのだ。

住宅費を除けば、生活費は人々が想像するほど大きく変わらない。食料品やジム、外食の費用は、都市間の差が比較的小さい。ジョンソンはこう語る。「外国人移住者にとって重要なのは、食料品の価格が都市によって3倍になるわけではないということだ。ジムの会費も3倍にはならない。コーヒーも同様だ。住宅費だけが3倍になるのだ」

この価格差が、生活全体の印象を大きく左右する。地中海に浮かぶ人気観光地マヨルカ島のパルマデマヨルカのような場所での快適な生活費は月額約4600ユーロ(約84万6000円)になるのに対し、バダホスのような内陸の小さな町で同等の生活水準を維持するには、月額2900ユーロ(約53万3000円)程度で済む。

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その結果、スペイン国内でも月額1700ユーロ(約31万3000円)以上、年間では2万ユーロ(約370万円)以上の差が生じ、居住地の選択は外国人移住者が下す最も重要な経済的判断の1つとなっている。

スペインのどこに住むのかが重要

特に米国人にとって、スペインは非常に魅力的な国だ。ジョンソンによると、過去1年間に対応した顧客の約9割が米国人で、スペインのライフスタイルや医療、治安、生活費の安さといった要素に引かれて移住してきたという。筆者も近年、まさにこうした理由で移住を決めた米国人と話をする機会が多くあった。年金生活で限られた収入をやりくりしたい退職者から、リモートワークで収入の使い道を見直したい人まで、目的はさまざまだ。

しかし、ここでも細かい点に注意しなければならない。スペインでは税金が米国より高いことが多く、移住希望者の多くはこの点を十分に考慮していない。また、多くの人が見落としがちな初期費用もある。転居費用や新居の設営費用は、あっという間に膨らむ。為替リスクも考慮すべき要因だ。貯蓄や収入が外貨建てで、支出がユーロ建ての場合、為替相場の変動が実際の生活に大きな影響を及ぼす可能性がある。ジョンソンは「ドルの価値が10%下落すれば、スペインでの生活費は10%跳ね上がることになる」と説明した。

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翻訳・編集=安藤清香

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