サイエンス

2026.05.05 14:00

「キャリー嫌い」の猫、どうすれば入ってくれる? 必勝法を獣医師が伝授

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犬と比べて、猫が獣医療を受ける頻度は米国でははるかに低く、獣医師にとって懸念材料となっている。猫の健康と福祉の推進を掲げる米非営利団体CATalyst Councilの報告によると、2024年に一度も動物病院にかからなかった飼い猫は推定7割に上り、8割以上が健康診断すら受けていなかった。これに対し、飼い犬が動物病院を一度も受診しなかった割合は30〜35%だった。

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この格差が生じている主な理由の1つに、猫の多くがキャリーケースやキャリーバッグで運ばれるのを嫌がり、飼い主の多くが猫をキャリーに入れることに腰が引けているという事実があると、米猫獣医学会(FelineVMA)の会長で米国獣医臨床医会名誉会員(DABVP-Emeritus)のヘイゼル・C・カーニーは指摘する。

「隠れようとする猫を追いかけたり探し回ったり、ほうきでベッドの下から追い出したり、とにかく面倒だ」とカーニー。「その上、キャリーに猫を入れようと捕まえれば、引っかかれたり噛みつかれたり、大きな声で鳴きわめかれたりと大騒ぎになる。そこで飼い主が叱ったり諦めてしまったりすれば、猫はさらに機嫌を損ねる。際限なく拡大するトラブルの嵐の元といっていい」

したがって、猫が「キャリー嫌い」を克服できるよう手助けしてやることが、必要な獣医療を受けさせるためのカギになるという。

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「定期的な獣医師のケアがなければ、猫はしばしば『9つある命』のうち8つ半を使い果たしてしまう(手遅れに近い状態になってしまう)」とカーニーは語った。「猫は生来、自衛のために病気を隠す傾向がある。しかも犬よりはるかに上手だ。このため獣医師による年1回の健康診断を受けていない猫は、飼い主が治療目的で連れてきた時にはすでに重篤な状態になっている場合が犬よりもずっと多い」

また、年次検診を受けないということは、猫の普段の行動で気になる点や変わりゆく栄養ニーズ、さらには飼い主の結婚・出産などに伴う家庭環境の変化について、獣医師に相談する機会も逸することになるとカーニーは付け加えた。

次ページ > 猫の「キャリー嫌い」対策、やってはいけないこと・やるべきこと

翻訳・編集=荻原藤緒

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