ウクライナのドローン戦がモスクワに到達しつつある。これはウラジーミル・プーチンにとって深刻な問題だ。ここ数カ月、ウクライナのドローンはロシア領内深くを攻撃し、かつては手の届かないと考えられていた地域を襲い、同国の政治の中枢に近づきつつある。
この変化はクレムリンに不都合な疑問を突きつける。最も重要な公式行事の1つを守り切れるのか。そして、もし守れなければ、プーチンが築いてきた「支配者」としてのイメージはどうなるのか。
5月9日の戦勝記念日パレードに、ウクライナのドローン戦争が圧力をかけつつある
5月9日の戦勝記念日は単なる軍事パレードではない。プーチンが掲げる「強さ」と「歴史的連続性」の物語の中核をなすものだ。毎年、ロシアの軍事力を誇示し、支配のイメージを強化してきた。
今、それが脆弱性に転じるリスクがある。プーチンはロシアが順調に進んでいると主張してきた。「2022年に始めたことを論理的な結論に導く十分な力がある」と、2025年5月の国営メディアのインタビューで語った。
しかし、ドローン戦は急速に逆方向へ進んでいる。ウクライナは防衛するだけでなく、反撃しており、しかも到達距離を伸ばしながら実行している。「ウクライナは膨大な困難にもかかわらず、一貫して期待を上回ってきた」と、元米陸軍欧州軍司令官のベン・ホッジスは筆者に語った。
アルメニアのエレバンで開催された欧州政治共同体の首脳会議で、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はロシアがパレードの規模を縮小する可能性さえあると述べた。「ロシアは5月9日のモスクワでのパレードを軍事装備なしで行うと発表した。もしそうなれば、何年も、本当に何年もぶりのことだ」と語った。



