経営・戦略

2026.05.04 07:00

決算発表が明かす、AI競争における「真の勝者と敗者」──アルファベット圧勝の理由

ネオジムは磁石に使用されるレアアース(希土類)元素の一種である(RHJ / Getty Images)

ネオジムは磁石に使用されるレアアース(希土類)元素の一種である(RHJ / Getty Images)

ビッグテック決算の一夜が、ある事実を紛れもなく明らかにした。投資家はもはやAIへの支出そのものを評価せず、AIの成果のみを評価するようになっている。グーグルの親会社アルファベットが急伸する一方で、マイクロソフトとメタは下落。ウォール街は巨額のAI設備投資をクラウド収益へと転換しているハイパースケーラーと、依然としてリターンを待つ企業との間に明確な線を引いた。

米国時間2026年4月29日夜、合計でS&P500の18%を占める、高評価のハイパースケーラー4社が四半期決算を発表した。

いずれもウォール街の売上高・利益予想を上回ったが、勝者はアルファベットだった。株価は時間外取引で約7%上昇。アマゾン(2.3%高)も上昇した一方、マイクロソフト(2.4%安)とメタ(9%安)は敗者となった。

AI投資のリターンが投資家にとっていかに差を生んだのか、そしてアルファベットの短期的勝利が持続するのかを見ていこう。ハイパースケーラー勢の中で、アルファベットが2026年最大のリターンを投資家にもたらすことになるのかを解説する。

アルファベット:AIのリターンが見える唯一のストーリー

アルファベットの株価が上昇したのは、同社のAIサービスに対する企業需要により、成長が予想以上に加速したためだ。

同社の売上高は前年同期比22%増の1099億ドル(約17.14兆円。1ドル=156円換算)となり、市場コンセンサスを29億ドル(約4524億円)上回った。なかでも重要なのは、アルファベットのGoogle Cloud売上高が前年同期比63%増の200億ドル(約3.12兆円)へ急伸し、クラウドの受注残が異例のほぼ倍増となって4600億ドル(約71.76兆円)を超えたことだ。

株価が上昇したのは、アルファベットが他の3社と比べてAI投資の早期回収を示したからである。Google Cloudの「主要な成長ドライバーがAIソリューションになったのは初めてだ」と、アルファベットのサンダー・ピチャイCEOは決算説明会で述べた。「当面は計算資源が制約となっている。需要に応えられていればクラウド売上高はさらに高かったはずだ」。

アナリストは、グーグルがより多くのAIチップを確保できれば一段と成長できるとの前提で、目標株価を引き上げた。Pivotal Researchは目標株価をウォール街最高水準の470ドルに引き上げ、BMOキャピタルとバンク・オブ・アメリカはいずれも強気目標を再確認。バンク・オブ・アメリカのジャスティン・ポストは、GOOGLを同社の最有力推奨銘柄に挙げた。

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