チョコレートに含まれる重金属
チョコレートに含まれる鉛やカドミウムに対する懸念は確かに存在するが、その実態を理解するには背景を知る必要がある。消費者団体による独立した検査や学術的な分析によると、多くのチョコレート製品からこれらの金属が検出可能な水準で含まれていることが判明している。金属の含有量は、商品や原料の産地によって大きく異なる。
カドミウムは主に土壌から吸収される。カカオの木は根を通じてカドミウムを吸収するが、特に火山性の土壌や鉱物が豊富な土壌では吸収量が多くなる。カドミウムはカカオ固形分に蓄積するため、カカオ含有率の高いチョコレートほど多く含まれる傾向がある。
一方、鉛に関しては様相が異なるようだ。多くの研究で、未加工のカカオ豆に含まれる鉛濃度は低いものの、収穫後に増加することが示されている。発酵や天日乾燥、輸送、加工の過程で汚染が発生する可能性が示唆されている。
カドミウムより鉛の方が懸念は深刻だ。子どもにとって安全な鉛の暴露レベルは分かっておらず、低濃度であっても神経発育に悪影響を及ぼす恐れがある。成人では、慢性的な暴露が心血管系や腎臓への影響と関連付けられている。カドミウムは時間とともに蓄積し、腎臓や骨への影響と関連する。これを合理的に理解するためには、2つの原則が役立つ。それは摂取量と累積暴露量が重要だということだ。
チョコレート選びの手引き
チョコレートを避ける必要はないが、選ぶ際には注意が必要だ。
● フラバノールを最大限に摂取するには、カカオ含有率が70%以上の製品を選ぼう
● 第三者機関による重金属検査の結果を公表している商品を探そう
● オーガニックで調達過程が明確かつ単一産地の製品を選ぼう
● 摂取は週に数回程度、1回につき30グラム(小さなチョコレート3~4個分)程度に抑えよう
● 子どもや妊娠中の場合、チョコレートの摂取には特に注意しよう
● ココアパウダーを毎日摂取する場合も注意が必要だ
重金属含有量が少なく、品質の高いチョコレート
重金属を全く含まないチョコレートは存在しないものの、独立機関による検査では、鉛とカドミウムの含有量は製造元や製品によって大きく異なることが分かっている。米非営利組織コンシューマーレポート(CR)などの分析では、一部のチョコレートバーの重金属の含有量が少ないことが示されているが、配合や製造ロットによって数値は異なる場合がある。
チョコレートの絶妙な味わい
チョコレートが何世紀にもわたって愛され続けてきたのは、喜びやつながり、そして儀式的な要素を満たしてくれるからだ。個々のチョコレートについて、あれこれ考え過ぎずに楽しむのは当然のことだ。チョコレートを楽しむには、良いか悪いかと決めつけるのではなく、品質や量、産地について思慮深い選択をすることが重要だ。


