米国政府は、スクラップ材料から重要鉱物のレアアース(希土類)を回収し、高性能磁石を製造するプロジェクトの試作・試験に取り組む企業に対し、2400万ドル(約37億円。1ドル=156円換算)の助成金を提供する。
この助成金は、米エネルギー省(DOE)の「重要鉱物・材料アクセラレーター」公募の第1弾として提供される。申請期限は米国時間2026年6月25日だ。
磁石用途のレアアースは、影響力の大きい分野で技術開発を進める産官連携プロジェクトにおいて、米国政府が特に重視する対象として位置づけられている。
その狙いは、国家安全保障を促進しながら米国産業を活性化させる、重要鉱物の国内サプライチェーンを育成することにある。
磁石用レアアースの国内パイプライン構築
DOEは公募要項において、この助成金の目的を「最終的に民間資本投資を呼び込むため、技術の成熟を支援するパイプライン」を構築するためのものだと説明している。
同省は特に、スクラップなどの二次資源から以下の重要鉱物を回収する技術の試作に対し、民間企業の支援を促すことに関心を寄せている。
対象となる磁石用レアアースは次のとおりだ。
・ネオジム(Neodymium)
・プラセオジム(Praseodymium)
・ジスプロシウム(Dysprosium)
・テルビウム(Terbium)
高強度磁石はネオジムとプラセオジムで製造される。これらは風力タービンや電気自動車(EV)のモーターに使用されている。
防衛システムには、高温に耐えられるジスプロシウムとテルビウムを使用した磁石が必要だ。
今回の初期助成で対象となるその他の重要鉱物プロジェクトには、アルミニウム、コバルト、銅、電磁鋼板、ガリウム、ゲルマニウム、ニッケル、シリコンが含まれる。



