スクラップからのレアアース抽出
これらの研究開発助成金には、プロジェクトの実現可能性を実証することも含まれる。磁石用レアアースは以下の資源から回収・生産されるべきとされている。
・産業廃棄物スクラップ:他の一次金属製品の精錬や部品製造時に発生する廃棄物から
・消費者廃棄物スクラップ:特に電子廃棄物や、永久磁石機器(モーターや発電機)を含む電動ドライブトレインから
・複合原料:鉱山尾鉱(リン酸スラッジ、ボーキサイトからの赤泥)や金属鉱山(ニッケル、金、銅、プラチナ)の尾鉱など
レアアース磁石(希土類磁石)用重要鉱物の重要性は、国防総省の作戦におけるその意義を概説した2024年の議会向け報告書で示された。
「これらは多くの軍事プラットフォームや兵器システムの部品(集積回路、電気配線、光電子デバイスなど)や構造体(航空機の胴体や艦船の船体など)に頻繁に組み込まれている」と報告書は述べている。
「これらの材料には代替品がほとんど、あるいはまったく存在しないケースもある。高い材料強度と耐食性の両立や低密度など、独自の物理的特性を持つことが多いためだ」。
DOEは10〜14件のプロジェクトを選定する見込みである。個別の助成金は最大200万ドル(約3億1000万円)が授与される予定だ。
レアアース磁石事業が新規雇用を創出
テキサス州のグレッグ・アボット知事は2月、MPマテリアルズがノースレイクにレアアース磁石製造拠点を建設する拡張プロジェクトを発表した。12億5000万ドル(約1950億円)の設備投資を伴うこのプロジェクトにより、約1500人の新規雇用が創出される見込みだ。
州は、同社が半導体製造に不可欠な部品であるネオジム鉄ホウ素磁石を生産できるよう、5340万ドル(約83億円)の助成金を提供する。
「我々は国防総省との官民パートナーシップの下で重要な目標を推進し、スピード、実行、納品に妥協なく注力することで、米国のレアアースと磁石の自立を加速させている」と、MPマテリアルズの創業者で会長兼CEOのジェームズ・リティンスキーは、知事室が発表したプレスリリースで述べた。
ノースカロライナ州のジョンストン郡は、バルカン・エレメンツがネオジム鉄ホウ素レアアース磁石の生産能力を拡大する拠点として選定された。ジョシュ・スタイン知事が昨年この事業を発表した。
「半導体やバッテリーと並び、レアアース磁石は、モーター、センサー、発電機、アクチュエーターを使用するほぼすべての技術の重要部品である。HDD、ロボット工学、ドローンから衛星、潜水艦、そしてほぼすべての防衛システムに至るまで使われている」と知事室は述べた。
このプロジェクトは、米国内の磁石生産サプライチェーン強化を目的に、米戦略資本局がバルカン・エレメンツおよびリエレメント・テクノロジーズと共同で結んだ7億ドル(約1092億円)の条件付き融資コミットメントによって支援されている。
関連事業として、ユナイテッド・レアアースは昨年、DOEのオークリッジ国立研究所から2つの技術のライセンスを取得した。これらの技術は、テネシー州キャリービルに新設される使用済み磁石のリサイクル・分離施設で活用される予定だ。
「これらの技術は、レアアース含有量を大幅に削減するよう設計された高性能磁石の製造を支援する」とオークリッジ国立研究所は述べている。
ユナイテッド・レアアースのジェフリー・ウィリス会長は、重要鉱物が国家安全保障にとって重要であることを強調した。


