北米

2026.05.03 08:00

トランプ政権、小型原子炉「マイクロリアクター」の承認を迅速化──背景にデータセンター需要

建設中の近代的な原子力発電所にある、未完成の原子炉炉心。Vladimir Zapletin / Getty Images

データセンターや遠隔地など、想定用途は多岐にわたる

DOEとNRCはともに、データセンターの増大する電力需要への対応や、より強靭なエネルギー供給の実現に向けて、マイクロリアクター開発への関心が高まると予測している。

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「マイクロリアクターおよび同等のリスクプロファイルを持つその他の原子炉は、現行の商用原子炉と比較して小型で低出力、可搬性があり、運用が簡素であることが見込まれる。そのため、遠隔地のコミュニティ、非電力型の産業プロセス(熱利用など電力以外の用途)、軍事基地、海事用途、災害救援、その他送電網への接続が不安定または存在しない用途に有用となる可能性がある」と規則案は述べている。

NRCは、将来のマイクロリアクターは量産を可能にする標準設計を備え、最小限の現場準備や建設で済むコンテナで輸送可能になると予測している。

アイダホ国立研究所のDOMEは、世界唯一の試験施設

アイダホ国立研究所(INL)のハイテクなテストベッドは、実際には高さ約30メートル、直径約24メートルの大きなドーム型施設である。INLの国立原子炉イノベーションセンター(NRIC)によって建設された。

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「DOMEは、米国の原子力復興が求める大胆かつ創造的なインフラ投資を体現している」とINLのジョン・ワグナー所長はDOEの発表で述べた。「われわれは、次世代の原子力イノベーターを構想から実証まで、業界がここ数十年で見たことのないスピードで加速させている」。

DOEによると、DOMEは熱または電力として使用される最大20メガワットの熱エネルギーを生成する燃料装荷済みマイクロリアクター実験を扱うために特別に設計された、世界唯一の施設だという。

「NRICは、革新的なコンセプトを迅速に実用的な実証へと転換できる施設を求める産業界のニーズに応えるため、このテストベッドを建設した」とNRICのブラッド・トーマー所長は述べた。「DOMEでの試験から得られた情報により、原子炉開発者は先駆的なアイデアを検証済み技術へと発展させ、原子力エネルギーを前進させることができる。この能力を提供できることを非常に誇りに思っており、原子力産業に与えるインパクトを見届けるのが待ち遠しい」。

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