マイクロソフト依存で急成長した炭素除去市場、大淘汰を生き残る企業の絶対条件

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バイオエネルギーと二酸化炭素回収・貯留(BECCS)へ、合成燃料(e-fuel)へ、より安定しているように見える隣接市場へと方向転換する企業もある。別の企業は買収の話し合いを進めており、ランウェイが尽きる前に、より大きなプレイヤーが自社の技術とチームを吸収してくれることを期待している。静かに沈黙するだけのところもある。

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新興市場での統合は普通のことだ。健全ですらある。ドットコム時代の淘汰がAmazonやGoogleを生んだ。産業が成熟に至る前にそれを殺すのは競争ではない。むち打ちだ。熱狂と見捨てられることの間を揺れ動くことで、何ひとつ持続的なものを築けなくなる。

CDRセクターはいま、そのむち打ちを経験している。そしてその帰結は、このニュースサイクルよりも長く尾を引く。

市場は変わりつつある──むしろそれこそが本当の論点かもしれない

私が、表層の下で実際に起きていると考えることがある。これまで私たちが知ってきたカーボンクレジット市場は、より厳格で、より誠実なものへと置き換わろうとしている。

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企業は、どこかで何らかの形で相殺される二酸化炭素のトン数といった抽象的な除去クレジットから、特定の素材やサプライチェーンの現実の脱炭素化にひもづく「環境属性証書(EAC)」へと、ますます移行しつつある。Sustainable Concrete Buyers Allianceは最近、低排出セメントの供給提案を募る画期的な調達を立ち上げ、企業需要に応えるための提案を求めた。これがモデルである。オフセットではなく代替。抽象ではなく説明責任だ。

予測をしよう。5年以内に、自主的カーボン市場は明確に二極化する。高い完全性を備えた小規模なセグメントが生き残り、おそらく規制遵守の枠組みの下で、削減が困難な残余排出に充てられるようになる。一方で、はるかに大きな機会は、セクター別のEACにある。そこでは鉄鋼メーカー、セメント生産者、海運会社が、「回避された炭素のトン数」ではなく、「脱炭素化された製品の単位」を売ることになる。

この移行を生き残るのに最も適したCDR企業は、最安のトン当たりコストを出せる企業ではない。技術を産業のサプライチェーンに直接組み込み、セメントキルン(焼成炉)や製鉄所、製油所と併設し、無形のクレジットではなく脱炭素化された製品を販売できる企業である。

自主的炭素市場は補助輪だった。本当のレースは、物理的な財(モノ)との統合である。十分な数の企業が生き残ってそのレースに参加できるのか。それが、私が知る最も優秀な人々を含む多くの創業者を、夜も眠れなくさせている問いだ。

forbes.com 原文

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