キャリア

2026.05.25 13:00

AIを使う人が、使わない人に取って代わる──AIキャリア格差は、すでに表面化し始めている

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格差は実際に現れているのか

予想どおり、答はひと言では片付けられない。

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採用にAIスキルが影響を及ぼしている証拠は、確かにある。2025年時点で、PwCのデータは、AIスキルを持つ労働者が、同じ職務でAIスキルを持たない労働者より56%高い賃金を得ていることを示していた。前年はわずか25%だったので、大幅に上昇したことになる。

別の調査では、履歴書にAIスキルを記載した候補者は、面接の最終候補に残る確率が8〜15%高いという結果が出ている。

また、ある調査によれば、世帯年収20万ポンド(約4262万円)を超える人のうち72.8%が、過去1年間でAIの利用を増やしているという。AIの利用度の高さと収入の高さに相関があることをうかがわせる結果だ。

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一方で、AIに絡んだ人員削減は確かに起きているものの、AIスキルの欠如が解雇の要因になったかどうかについては、利用可能なデータはあまり多くない。

バロンズ誌によれば、2026年に入ってからの人員削減のうち25%でAIが理由として挙げられており、2025年の同時期のわずか5%から大幅に増えているという。ただし、現在のCEOたちはコスト削減とAI投資の正当化という2つの圧力にさらされていることを踏まえれば、この数字がどこまで正確なのかには疑問の声もある。

正確かどうかはともかく、AIに起因するとされる人員削減は、米国の総解雇件数のうちなお5%程度にとどまっている。

つまり、AIが現時点で広範な雇用喪失を引き起こしているとまでは言いにくいものの、誰が採用されるか、労働者にとっての機会がどこで開き、どこで閉じつつあるかには、明らかに影響を及ぼしているということだ。

これは労働者自身にとって何を意味するのか

AIが雇用環境に影響を及ぼしている兆しはあるものの、多くの人が予言するほどの巨大な変革の力としては、まだ姿を現してはいない。少なくとも、現時点では。

とはいえ、まだ序の口だ。この構図はいまのところ運用上の現実というより一種の物語にとどまっているが、向かう方向ははっきりしている。

AIスキルは、誰が採用され、誰が高い報酬を得て、誰が企業にもっとも大きな価値をもたらしているかを測る指標として機能し始めている。そして経済的な圧力が企業に対し、より無駄を削ぎ、より効率的に、より革新的になることを迫り続けるなかで、この流れは加速していく可能性が高い。

自分の仕事や職業、業界がどのような影響を受けるのかを理解したいと考えている人に伝えたいメッセージは、いたってシンプルだ。AIスキルが「必須要件」になるのを待つのは間違いである。

今日、自らのキャリアを将来にわたって安泰にしたいと考えるなら、AIによって自分の現在の職務、あるいは将来就きたい職務がどう変わるのかを見極め、その変化の中に自分がどう関わっていけるかを今から考え抜くべきだ。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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