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2026.05.27 20:00

ラルフ ローレン。夢を提供し続ける──ブランドが描く未来予想図

オーセンティック=本物のアメリカンスタイルにより、半世紀以上もの間、世界中のファンを魅了し続けてきたラルフ ローレン。

そのキーパーソンであるチーフ ブランディング & イノベーション オフィサー デイビッド・ローレンが思い描く、ブランドの新たな夢と未来への進化の形とは。


今年建国250周年を迎えたアメリカは、歴史ある企業が日本に次いで多い老舗大国だ。国家としては比較的若いが、だからこそ自分たちが歩んできた歴史を重んじ、老舗を尊ぶ風土がアメリカには根付いている。

1967年に創業し、来年60周年を控えるラルフ ローレンも、アメリカを代表するファッションブランドであり、グローバルに展開する老舗企業である。

同社がファッションという流動的な分野で長年、世界的なリーディングカンパニーとして君臨してこられたのは、果たしてなぜなのか。

1976年の日本上陸より50周年という記念すべき節目に合わせて来日した、創業者ラルフ・ローレンの子息であり、同社CBIO(チーフ ブランディング & イノベーション オフィサー)の要職に就くデイビッド・ローレンが語る、ブランドの現在・過去・未来。

1967年、ラルフ・ローレンは幅広のハンドメイドネクタイをデザインし、デザイナーとしてのキャリアをスタート。当時は細めのナロータイが流行していたが、独自の提案を貫いて若者に絶賛された。
50年前の日本上陸時、自身のコレクションを扱っていた西武デパートを視察に訪れた際のラルフ・ローレン。タイドアップにデニムの着こなしはいま見ても洒脱だ。程なく日本で絶大な支持を集めた。
アメリカの放送局HBOが約3年を費やして制作したドキュメンタリー映画『VERY RALPH』。日本上陸50周年を記念し、先日迎賓館赤坂離宮で招待客を招いた特別上映が行われた。
アメリカの放送局HBOが約3年を費やして制作したドキュメンタリー映画『VERY RALPH』。日本上陸50周年を記念し、先日迎賓館赤坂離宮で招待客を招いた特別上映が行われた。

ブランドの根幹を成すタイムレスという哲学

「創業時より約60年間、一貫して我々がミッションとして行なってきたのは、オーセンティックなスタイルを通し、お客様により良き豊かな人生を提案することです。オーセンティックとは年月を経ても色褪せず、逆に良くなっていくタイムレスなものであり、それはクリエイティブとビジネス双方で意識してきました。

とはいえ、ブランドとしても企業としても発展していくためには、現代的なカルチャーをリスペクトし、時代に適した提案を行なっていかねばなりません。つまり、クリエイティブな面はタイムレスであっても、ブランドや会社としては進化し続けることが不可欠なのです」

ラルフ ローレンが提案するスタイルは、時代を超越したアメリカントラディショナルがベースのタイムレスなスタイルであり、ドラスティックに変化する欧州のモードとは一線を画す。それでいて毎シーズン新鮮さを感じさせる絶妙な提案は、まさにラルフ ローレンならではの独創的な世界観を生み出しているのだ。

「これまで我々が競争の激しいファッション業界を切り抜けてこられたのは、自分たちが何者であるかを分かっているからではないでしょうか。我々は自分たちをファッションブランドではなく、服を通してストーリーを伝え、お客様に夢を与えて生き方を示す存在だと思っています。そういった意味では、夢を形にして顧客に提供し続けたウォルト・ディズニーに似ているところがあるかも知れません。もちろん服だけでも満足していただくことはできますが、我々は現在、カフェやレストラン、住宅設計など幅広い事業を展開しています。すなわちラルフ ローレンは、お客様にさまざまな夢を提供し、形にすることができるのです」

ラルフ ローレンの直営店に足を踏み入れると、洗練された歴史あるアメリカ東海岸の社交クラブでも訪れたような感覚にとらわれる。他にはないそんな感覚こそが、ストーリーテラーたるラルフ ローレンの世界観であり、真骨頂なのである。そして半世紀前に早くも日本に上陸を果たしたのは、我々日本人が服を通してストーリーや夢を楽しむ感性を持ち合わせていることを、ラルフ・ローレン自身が理解していたからに違いないだろう。それはディズニーランドの海外進出が、日本から始まったことにも通底しているかもしれない。

国内最大級のフラッグショップであるラルフ ローレン表参道店。2006年のオープン時には、本国アメリカよりラルフ・ローレン本人も来日。気付いた大勢のファンに囲まれて、熱狂的な歓待を受けた。
国内最大級のフラッグショップであるラルフ ローレン表参道店。2006年のオープン時には、本国アメリカよりラルフ・ローレン本人も来日。気付いた大勢のファンに囲まれて、熱狂的な歓待を受けた。

新たな夢へと導く未来のロードマップ

「日本は当初から我々にとって大きなマーケットですが、それは日本のお客様がラルフ ローレンと深い部分で繋がってきたからだと感じています。日本のお客様のなかには、60年前のヴィンテージをコレクションしている方や親子代々、孫の世代まで着続けていただいているファミリーもいらっしゃる。それらの熱心なロイヤルカスタマーの方々は、アイデンティティや感情を通してラルフ ローレンを着ているように感じるのです。服の着こなしも素晴らしく、ラルフ・ローレン本人にも影響を与えるほどです。これほど深いブランドとお客様との繋がりは、世界を見渡しても見当たらないでしょう」

こうした日本でのいち早い展開をはじめ、ラルフ ローレンは多くの分野で先鞭をつけてきた。がん啓発のため2000年に始まった慈善事業〈ピンク ポニー キャンペーン〉や、AIの導入がその好例だ。

乳がんなどと闘う女性を支援すべく、2000年に創設された〈ピンク ポニー キャンペーン〉。同コレクションの売り上げは、がん関連慈善団体の国際的ネットワークに寄付され、研究等に役立てられる。
乳がんなどと闘う女性を支援すべく、2000年に創設された〈ピンク ポニー キャンペーン〉。同コレクションの売り上げは、がん関連慈善団体の国際的ネットワークに寄付され、研究等に役立てられる。

「病と闘う女性を支援するために始めたピンク ポニーは、ランウェイで慈善活動を訴えた初の試みとなりました。こういった慈善事業への取り組みは、我々がファッション業界では先駆けと自負しています。また、弊社は業界で初めてAIを活用した企業でもあります。先んじてアメリカ国内で運営中のAIアプリ〈Ask Ralph〉は、あたかもラルフ・ローレン本人が提案してくれるようなスタイリングを提供、アシストをするアプリで、現在人気を博しています。今後ヨーロッパや日本でも運営したいと思っていますので、楽しみにしていてください」

ファッションだけでなく、サステイナブルな社会に必須の慈善事業や最先端テクノロジーなど、多彩な分野で業界をリードしてきたラルフ ローレン。60周年の節目を迎えるにあたり、今後の指針となる未来予想図はいかなるものなのか。

「これまで60年間描いてきたロードマップをベースに、ラルフ ローレンならではの独自性をより強く打ち出していきたい。そして根幹にタイムレスという普遍の哲学を据えながらも、新しいストーリー、新しい夢を新しい方法で示し、これからの未来を描いていこうと思っています」

日本をはじめ、世界中に多くの熱烈なファンを有するラルフ ローレン。そのタイムレスな服を通し、これからどんな新しい夢をファンに見せてくれるのか、おおいに期待したい。

ラルフ ローレン
https://www.ralphlauren.co.jp/rl-50-years-in-japan


デイビッド・ローレン◎2000年ラルフ ローレンに入社。チーフ ブランディング & イノベーション オフィサーとして、技術革新をはじめグローバルマーケティング、PR、広告、デジタルコンテンツ、デジタルデザイン、ブランドコミュニケーションの各チームを統率。スポークスパーソン及びブランドアンバサダーでもある。2013年に取締役会メンバー、2016年同副会長に任命されている。またラルフ ローレン コーポレート ファウンデーションの理事長も務める。

promoted by ラルフ ローレン 合同会社 / direction by Akira Shimada / text by Yasuhiro Takeishi