・2022–23年にグレン・マーティンスがジャンポール・ゴルチエとのコラボレーションにより発表したY/Project(ワイ・プロジェクト)の現代的なスーツと、1~2世紀につくられた大理石のディアドゥメノスの像
・1883年のドレスデザイン(被服設計)と、ジョルジュ・スーラの1884年の作品『Study for "A Sunday on La Grande Jatte"(「グランド・ジャット島の日曜日の午後」の習作』
・コムデギャルソンが1997–98年に発表したアンサンブルと、キュビスムの画家マックス・ウェーバーが1917年に制作したブロンズ像『Figure in Rotation(回転する人物)』
ボルトンはその説明の中で、この展覧会のキュレーションの過程について、体の芸術的な表現と、具現化された芸術様式としてのファッションを結びつけようとしたことについて、次のように述べている。
「多くの場合、優先されるのは体ではなく、より視認性の高いファッションです。ですが、本展では体の実在性、そして私たちの体と身につける衣服の不可分の関連性を優先しています」
ドレスコード「Fashion Is Art」の意味
多くの場合、メットガラのドレスコード(テーマ)と特別展のメインテーマは密接に関連している(言葉、創造的思考のどちらの面においても)。ただ、ドレスコードにはわずかながら、より曖昧な表現が用いられる。それは、デザイナーや出席者たち、観客たちが展覧会のコンセプトとテーマを、それぞれの独自の解釈に基づき、創造的に表現できるようにするためだ。
2026年のドレスコード「Fashion is Art」は、ファッションが歴史的に、「伝統的な芸術様式」と「衣服をまとった体の芸術的表現」の双方に敬意を払ってきたということから、デザイナーたちが着想を得られるようにとの意図から、選んだ表現だという。
レッドカーペットで注目すべきデザイナーは?
テーマから考えて、デザインの面で最も高い期待が持たれるのは、バランスや縮尺、色彩についてのアイデアを駆使し、ファッションと芸術性を独特な形で融合させ、衣服に反映させている次のようなブランドとデザイナーたちだろう。
・トロンプルイユ(だまし絵)を取り入れたデザインと超現実的な美的センスで知られ、現在はダニエル・ローズベリーがクリエイティブ・ディレクターを務める「スキャパレリ」
・先進技術と伝統的な職人の技の融合で評価される、デザイナー自身の名を冠したクチュールブランド「イリス ヴァン ヘルペン」
・大胆な配色と独特な生地の使い方への取り組みで称賛され、クリエイティブ・ディレクターにジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデスを迎えたばかりの「ロエベ」


