暗号資産

2026.05.01 11:00

ビットコインは米国の「新たな武器」に 中国のデジタル権威主義に対抗する機密作戦

ピート・ヘグセス米国防長官(Kevin Dietsch/Getty Images)

ピート・ヘグセス米国防長官(Kevin Dietsch/Getty Images)

ビットコインと暗号資産は、ここ数年でウォール街に大きく浸透してきた。その背景には、米ドル崩壊への懸念が関心を高めているという事情がある。

しかし、ビットコイン価格はトランプ大統領の2期目の初年度を通じて苦戦している。トランプが指名したFRB議長候補がビットコインを「新たな金(ゴールド)」と呼んでいるにもかかわらずだ。

そうしたなか、ホワイトハウスが今後数週間以内に「重大な発表」を行うと予告する一方で、ピート・ヘグセス国防長官は、ビットコインが米国によって「戦力を投射するためのツール」として、また「中国のデジタル権威主義」に対抗する武器として使用されていることを明らかにした。

下院軍事委員会の公聴会で、テキサス州選出のランス・グッデン下院議員から「ビットコインにおける戦略的優位性を米国が確保するための省全体の取り組みはあるか」と問われたヘグセスは、「私は長年、ビットコインと暗号資産の潜在力を熱心に支持してきた。我々が行っていることの多く、つまりビットコインの潜在力を活用することを可能にしたり無力化したりする取り組みは、省内で進行中の機密作戦だ。これにより、さまざまなシナリオで大きな影響力を得ている」と答えた。

2024年、ヘグセスはトランプ大統領が「ビットコインを再び偉大にしている」と述べ、トランプ政権が構築すると期待されていた暗号資産に友好的な規制環境に言及した。

「暗号資産の擁護者であり、その活用事例の拡大を推進してきた」と自負するグッデン議員は、「暗号資産推進型」の2027会計年度国防権限法(NDAA)に取り組んでいる。

「過去10年間で、ビットコインは周縁的な資産から国家安全保障上の問題へと進化した」とグッデン議員は述べた。イランがホルムズ海峡の通行料としてビットコインを要求していること、北朝鮮と関連のあるハッカーがランサムウェア攻撃に活用していること、そして中国が「戦略的備蓄の一環として相当量を蓄積していると見られている」ことを指摘した。

2025年、トランプは米国の戦略的ビットコイン準備金と暗号資産備蓄を創設する大統領令に署名した。この準備金には、刑事および民事の資産没収手続きで政府がすでに保有していた20万ビットコインが充当され、その売却は禁止されている。

トランプ政権は、予算中立的な戦略によって準備金にさらにビットコインを追加する方法を検討しており、一部の共和党議員はビットコイン準備金を法律で明文化する法案に取り組んでいる。

昨年、トランプは中国が世界の「暗号資産の首都」として米国に挑戦しようとしていると警告し、ビットコインと暗号資産をめぐる戦いを人工知能(AI)競争になぞらえた。「AIで我々が1位であるのと同様に、暗号資産でも我々が1位だ」

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