私たちの多くはストレスへの対処の仕方は基本的に変わらないもので、気質や育った環境、プレッシャーに耐えられるかどうかといった不変の性格特性の産物だと思い込んでいる。だが心理学はそういったものだけに縛られないことを示している。
専門誌『Journal of Research in Personality』に2024年に掲載された研究では、1000人超を対象に日々のストレス要因についての日記を追跡し、5つの主要な性格特性が日常的なストレスに応じて大きく変化することが明らかになった。性格とストレスは常に相互作用している。ストレスは性格に影響を与えるが、性格も人がどれほどのストレスにさらされ、ストレスをどれほど強く感じ、そしていかに早く回復できるかに影響を与える。
この関係性を理解することで、一般的なストレス対処法よりもはるかに有用な対処法への道が開ける。つまり私たちを脆弱にしている性格傾向に対して、根拠に基づいて的を絞った調整を行えるようになる。
1. 「ストレス=脅威」の思考を断ち切る
ストレス研究で扱われる性格特性の中でも神経症傾向は心理的苦痛との関連が最もよく実証されている。だが、その影響は単に感情的なものにとどまらず、生理的かつ累積的なものだ。
専門誌『Journal of Personality』に掲載された画期的な研究では、神経症傾向が強い人は日々ストレスにさらされることとネガティブな感情との関連が著しく強く、研究者たちはこの現象を「過反応性」と呼んでいる。特に重要なのは、この現象が時間とともにどのように推移するかだ。
ネガティブな感情の活性化が繰り返されると「キンドリング効果」と呼ばれる現象が生じる。これは神経系が次第に過敏になり、わずかな刺激に対しても強い反応を示すようになるという進行的な過程をたどる。その後の研究ではこの過程が主要なストレスホルモンであるコルチゾールの上昇と関連していることが示されている。
ここでの臨床的意義は性格特性そのものではなく、それが引き起こしがちな認知プロセスにある。専門誌『BMC Psychology』に2021年に掲載された研究によると、神経症傾向は「ストレス=脅威」と捉える評価経路と関連しているのに対し、誠実性は「ストレス=挑戦」と捉える傾向と関連している。これらの評価スタイルは特性のレベルとは無関係に心理的苦痛との関係を媒介していた。
つまり、ストレス要因に直面してからそれに対応するまでの解釈の瞬間こそが、実際に介入する機会となる。ストレス要因が真の脅威なのか、それとも解決可能な問題なのかを見極める習慣を身につけることは、慢性的なストレスにつながる生理的な連鎖反応を効果的に断ち切る手段となる。



