欧州

2026.05.01 07:30

「待つ者」の脅威──ウクライナ戦線で進化する待ち伏せ攻撃ドローン戦術

ロシア軍の補給車両を待ち構えるウクライナ軍の待ち伏せ攻撃ドローン(無人機)の様子とされる画像。ソーシャルメディアで共有された動画から

それでも、近距離からの奇襲攻撃は通常、有効である。マイクルの見積もりでは、光ファイバー式ドローンの最大10%が待ち伏せ型の攻撃に使われているという。

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「割合が高まっているのは、この戦術が有効だからにほかなりません」とマイクルは言う。こうしたドローンを用いた待ち伏せ攻撃によって「われわれは兵站区域を制限するとともに、奇襲という要素を維持して敵に心理的な『恐怖地帯』を生み出すことができます」と説明する。

待ち伏せ攻撃ドローンへの最も有効な対抗策は、離陸前にドローンを地上で発見して破壊することだ。場合によっては小火器でも対処できるが、多くの場合、待ち伏せ攻撃ドローンは哨戒ドローンによって発見されている。こうした哨戒ドローンはサーマルイメージング(熱画像)カメラを搭載し、補給部隊が通る前に兵站経路をくまなく捜索する。

マイクルはこう述べている。「モーターを停止させた『スリープモード』でも、ドローンの電子機器は熱を発します。夜間、静止状態のドローンは、敵のサーマルカメラからは赤く輝く目標として認識されてしまいます」

発見された待ち伏せ攻撃ドローンは、爆撃ドローンなどのFPV攻撃ドローンで破壊される可能性がある。ある動画には、ロシア側の待ち伏せ攻撃ドローン11機が、爆撃ドローンから投下される爆弾で攻撃される様子がまとめられている。

ウクライナ軍は待ち伏せ攻撃ドローンを見つけ出すために、より特殊なセンサーも導入している。先ごろ目撃された“エイリアン・ロードスキャナー”は、構造化光の一種を用いて待機中のFPVドローンの形状を識別している可能性がある。

屋上に潜む待ち伏せドローンの群れがまとめて爆撃される様子を捉えた動画も、いくつか存在する。新たな展開として、ウクライナ軍は本物の脅威からロシア側の注意を逸らすため、デコイ(おとり)の待ち伏せ攻撃ドローンも配置し始めている。

待ち伏せ型ドローンの今後

待ち伏せ攻撃ドローンをめぐる状況の変化は速い。開発中の技術は機密事項だが、可能性については語ることができる。現状では、操縦士の疲労が大きな制約になっている。操縦士は一瞬の攻撃機会を逃さないように、画面を見続ける必要があるからだ。

「操縦士は何時間も目標を待つこともありますが、敵が現れた瞬間に対応するため、常に最高レベルの集中力を保たなくてはなりません」(マイクル)

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翻訳・編集=江戸伸禎

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