北米

2026.04.30 09:30

「OpenAIに資金提供したのは愚かだった」マスク対アルトマン裁判──世界一の富豪が証言台に

Photo by Muhammed Selim Korkutata/Anadolu via Getty Images

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世界一の富豪イーロン・マスクは、米国時間4月28日から29日にかけて、OpenAIおよび同社の億万長者CEOサム・アルトマンを相手取った注目の裁判で証言台に立った。マスクは、非営利団体として機能するという約束を破ったとしてOpenAIを告発しており、同社に数百万ドル規模の資金提供を申し出たこと自体が「愚かだった」と証言した。

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マスクは証言台で、OpenAIへの資金提供を愚かだったと語った

マスクは2015年にアルトマンとともにこのAI最大手企業を共同創業した人物であり、後に非営利団体としての構造を反故にしたとして同社を提訴している。そのマスクは米国時間4月29日の証言台で、このスタートアップに3800万ドル(約61億円。1ドル=160円換算)の資金提供を申し出たことを「愚かだった」と述べ、「やがて8000億ドル(約128兆円)企業へと成長することになる存在に、実質的に無償の資金を提供した」と語った。

マスクは4月29日の証言の冒頭で、OpenAIは表向き非営利として立ち上げたことで「道徳的優位」を得たにもかかわらず、その後に営利モデルへ切り替えたとして、「いいとこ取り」をしようとしていると主張した。

テスラのCEOであるマスクは、営利のテック企業を数多く立ち上げてきたため、OpenAIでも「そうすることはできた」と述べ、そうしていれば「自分が大きな持ち分を保有していたはずだ」としつつも、「慈善団体となるものを作ることを選んだ」と語った。

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4月29日午後、反対尋問が始まって間もなく、、マスクはOpenAIの弁護人ウィリアム・サビットと険悪なやり取りに陥った。きっかけとなったのは、サビットが10年前のメール群について問いただしたことである。当該メールは、マスク自身がOpenAIに非営利構造がふさわしいか疑問視していたことを示すものとされていた。マスクは証言台で、弁護人の質問は「単純なものではなく」「私を陥れるよう仕組まれている」と述べた。

サビットがマスクの3800万ドル(約61億円)のOpenAIへの寄付について尋ねた際、マスクは自身の貢献の価値ははるかに大きかったと反論した。マスクの貢献には、社名の命名や自身の「評判」の提供が含まれる。マスクは声を荒らげながら「私がいなければOpenAIは存在しなかった」と語ったと、CNBCは報じている

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