この作品からは、静謐さと、明確な目的の拮抗がひしひしと感じられる。被写体は、ぼやけた背景からはっきりと切り離され、この鳥の鮮烈な色彩と、雨に洗われた不鮮明な世界のコントラストが強烈な印象を残す。
ニシツノメドリ(学名:Fratercula arctica)は海鳥の一種だ。鮮烈な色彩と、驚くほど効率的な狩りで知られている。ニシツノメドリがたくさんの魚をまとめてくわえられるのは、舌の表面と口蓋にある、特殊な棘(とげ)のおかげだ。この特徴により、すでに捕えた獲物を落とさずに、狩りを続けることができる。
ニシツノメドリは北大西洋に広く分布し、生涯のほとんどを海で過ごすが、繁殖期にのみ海岸の断崖に戻ってくる。このような写真からは、彼らの生涯と、過酷な期間の暮らしぶりが垣間見える。成功させなければならない狩りの一つ一つが、次世代の生存に直結している。
4. 最後の一滴まで(撮影:リー・グリーングラス)
飛翔のさなかを捉えたこの作品には、肉眼では速すぎてはっきり見えない瞬間が写し出されている。ホバリングするハチドリは、空中で完全に静止状態を保っており、翼が不明瞭にぼやけているのに対し、体の写りは驚くほどシャープだ。周囲の水滴は凍りついたかのように、衝突の瞬間を表現している。
それは、ハチドリの細いくちばしが、水滴のひとつを突き刺した瞬間だ。接触により、水滴は歪んで破裂している。驚異的なまでに緻密な作品であり、すべての要素が今にも動き出しそうな、ぎりぎりのところで停止している。まるで、時間の流れそのものが遅くなり、通常は目に見えない力学法則をつぶさに示そうとしているかのようだ。
アカフトオハチドリ(学名:Sellasphorus rufus)は、燃えるような色彩と、並外れて高い代謝で知られる。体サイズ比で鳥類最長クラスの渡りをする種でもあり、繁殖地と越冬地の間で数千kmを行き来する。
長旅を完遂するため、アカフトオハチドリは、ほとんど絶え間なく食べ続ける。ホバリングしながら、花の蜜や小さな昆虫を採食する。この作品を見ての通り、給水さえも飛びながら行うほど、その適応は効率性を極めている。
彼らは止まらない。彼らの動きのすべては、生存のために最適化されている。


