制度の盲点となっているのが、授業料以外の初期費用だ。入学時に発生した授業料以外の初期費用総額について、約半数の家庭が「30万円以上」を支出している。具体的に負担が大きいと感じた費用のトップは「制服関連費」の47.3%で、「修学旅行積立」の42.7%、「教材・副教材費」の37.1%と続く。これらの費用は無償化の対象外であり、46.7%の保護者が、初期費用は「想定より高かった」と吐露している。

さらに、制度の運用面でも課題が残る。無償化制度を利用する過程で、還付や相殺が行われるまでの「一時的な立て替え負担」を実感した保護者は57.6%に上った。授業料の軽減という恩恵を受ける前に、まとまった資金を準備しなければならないことが、家計にとって一定のプレッシャーとなっている。

今後の制度に対する課題として最も多く挙げられたのは、「授業料以外は対象外」であることの42.7%だ。次いで「学費上昇を招いている可能性」を懸念する声も24.2%見られる。無償化によって私立進学のハードルは下がったものの、入学前後のまとまった支出や、制度の適用範囲、さらに将来的な継続性への不安など、政府のさらなる対応が問われている。

出典:明光義塾調べ「私立高校無償化に関する実態調査」より


