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2026.05.01 09:30

グーグル幹部が明かす「今、過去最高の変革速度に」 検索・マップ・AIエージェントの未来

Koshiro K - stock.adobe.com

さらにグーグルは、Googleマップをより会話型にしようとしている。「Ask Maps(現時点では日本未展開)」機能では、近くで、家族連れに向き、エビのタコスを出し、しかも適切な時間に営業している店はどこか、といった、はるかに具体的な質問ができる。これは小さな改善に見えるかもしれない。しかし実際には大きな変化だ。Googleマップは、主に道案内のためのツールから、現実世界での生活を支える意思決定支援システムへと変わりつつある。

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今後数年のうちに、消費者向けAIの実用的な価値が最も大きく現れる領域の一つはここになるのではないかと思う。私たちの日々の意思決定の多くは、場所、文脈、時間に左右される。より賢いマップ体験には、非常に大きな可能性がある。

パーソナルインテリジェンスと次のインターフェース

今回の対話で最も先を見据えた論点は、パーソナルインテリジェンスに関するものだった。これは、利用者がGmail、カレンダー、フォト、マップを通じてすでにグーグルに預けている情報を活用し、検索を劇的に便利にできるという考え方である。

フォックスの例は印象的だった。フォックスは曇天や夕方で視界が暗い状況でスキーをする際に、どのスキーゴーグル用レンズが最適かを尋ねた。するとパーソナルインテリジェンスは、数年前に妻が送ったメールを見つけ出した。それは妻が贈ったゴーグルの領収書で、付属していた2種類のレンズについての詳細も含まれていた。システムはその情報と翌日の天気予報を照らし合わせ、どちらのレンズを使うべきかを推論した。フォックスの言葉を借りれば、その結果は「さりげない魔法」のように感じられるものだった。

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ここでAIは本当に個人的なものになり始める。そして同時に、信頼の課題も非常に現実的なものになる。信頼に関してフォックスが示す考え方は、これが機能するのはデータがグーグルのサービス群の外へ出ないからだ、というものだ。利用者は自ら同意して有効化し、情報はすでに安全に保管されており、システムは回答の根拠を透明に示す。同意、安全性、透明性の組み合わせこそが、検索における個人データという非常に扱いの難しい情報をめぐって、利用者の信頼をどう築くかという問いへのフォックスの答だ。

グーグル社内のAI変革

フォックスはまた、AIがグーグル社内の開発手法をどのように変えたかについても語った。グーグルで主要な革新の波をすべて経験するほど長く勤めてきた同氏は、エージェントを使った開発を「大きな転換」と表現し、「グーグルが今ほどのスピードで動いているのを見たことはありません」と述べた。

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翻訳=酒匂寛

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