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2026.05.05 16:00

死後5500億円稼いだマイケル・ジャクソン伝記映画、『ボヘミアン・ラプソディ』超えの期待

1988年7月、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催された「BAD」ツアーでパフォーマンスを披露するマイケル・ジャクソン(Photo by Pete Still/Redferns)

続編まで実現なら1100億円超の追加収益も視野

ジャクソン財団はこの映画に共同出資しているため、採算ラインに届かなければ数百万ドル規模の負担を迫られる可能性がある。一方で、財団は出資者として利益配分を受ける立場にもある。そのため、2018年に世界興行収入が9億ドル(約1430億円)を突破した『ボヘミアン・ラプソディ』級の大ヒット作になれば、巨額の利益を得ることになる。マイケル・ジャクソン遺産管理財団は、共同制作と楽曲ライセンスの対価として、前払いで推定1000万ドル(約16億円)を得ている。さらに最もうまくいった場合、推定25%の利益配分により、初期投資に対するリターンに加えて4000万ドル(約62億9000万円)超を受け取る可能性がある。

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だが、これらの試算には、マイケルの楽曲カタログの売り上げ増やラスベガスで上演されている彼の人生を題材にしたシルク・ドゥ・ソレイユのショー、ブロードウェイや世界各地の舞台ミュージカル、その他の関連事業による収益は含まれていない。これらの関連事業は2025年に、マイケル・ジャクソン遺産管理財団へ推定1億500万ドル(約165億円)をもたらした。そのため、2026年の総収入はさらに大きく膨らむ可能性が高い。

『ボヘミアン・ラプソディ』超えのヒットも期待

興行収入のアナリストは『Michael/マイケル』に楽観的だ。この映画への期待は、性的虐待疑惑に触れず、音楽に焦点を絞ったことで、さらに高まっている可能性もある。北米での公開初週末の興行収入は6500万ドル(約103億円)超と予想されており、音楽伝記映画としては『ボヘミアン・ラプソディ』の5100万ドル(約80億2000万円)と、2015年の『ストレイト・アウタ・コンプトン』の6000万ドル(約94億3000万円)を上回り、インフレ調整前で過去最高となる見通しだ。この予測は、累計興行収入が北米のみで2億ドル(約314億円)を超える可能性を示している。

マイケル・ジャクソン遺産管理財団は、映画のヒットが財団の収益にどれほど大きな影響を与えるかを、過去の経験から知っている。2009年6月、致死量の薬物投与によって50歳で死去した当時のマイケル・ジャクソンは、破産の瀬戸際にあった。負債の総額は少なくとも4億5000万ドル(約707億円)にのぼり、その中には、もはや実施できなくなったツアーの前払い金と費用として、コンサートプロモーターのAEGライブに対して負っていた4000万ドル(約62億9000万円)も含まれていた。さらにマイケルの評判は、相次ぐ疑惑や法的トラブルによって大きく傷ついていた。

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2005年から死去までの間、マイケルと仕事をしていた弁護士のL・ロンデル・マクミランは、「彼は非常に価値の高い資産を持っていたが、現金は流出し続けていた。私たちが融資を借り換え、再編していなければ、彼はすべてを失っていた可能性がある」と語る。

2009年の映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』のヒット再現へ


マイケルの死後まもなく、マイケル・ジャクソン遺産管理財団の共同遺産管理人ジョン・ブランカ、マネジャーのフランク・ディレオ、会計士のマイケル・ケイン、当時AEGライブのCEOだったランディ・フィリップスら少人数のチームが集まった。裁判資料によれば、彼らは財団が保有する資産から「できるだけ多くの金を生み出す」方法を協議した。彼らは、マイケルが死の直前に新たなツアーに向けて行っていたコンサートのリハーサル映像を使い、ドキュメンタリー映画を制作するアイデアを生み出した。

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