多くの経営者にとって欠かせないスーツ。英語学習サービスを複数展開する、プログリットを率いる岡田祥吾社長も、日々スーツを愛用するひとりである。
今回袖を通してもらったポール・スミスのスーツは、若き経営者の個性を引き出し、さらなる自信と活力をもたらしたようだ。
グローバル化が叫ばれ、英会話のスキルがビジネスシーンで重視されるようになって久しい現在。英会話事業への参入企業も増えているが、なかでも独自のコーチングカリキュラムが多くのビジネスパーソンに支持されているのがプログリットだ。
その創業者である代表取締役社長の岡田祥吾は、ポール・スミスのスーツをどのように着こなすのだろうか。
「弊社は服装規定がなく、私を含め社員は何を着て出社しても基本自由なのですが、ほぼ毎日スーツを着ています。私にとってスーツは仕事着であり、袖を通すと仕事モードがオンになる、いわばスイッチです。それは毎日のことなので自動化されていますが、スーツによってオンとオフ、仕事と休日のモードが分けられているように思います。
また、経営者は自分が人からどう見られているかを意識することが大切であり、そういった意味でも、信頼感を演出できるスーツは重要だと感じています。経営者なので人との面会が多いのですが、きちんとしたスーツを着てお会いすることで、ビジネス的な成果も変わってくるはずですから」
このように、自分にとってスーツとは何かを分析する岡田。そこにはただ漫然とスーツを着ているのではない、ビジネス上の明瞭な戦略が見て取れる。英語力を求めるビジネスパーソンが挙ってプログリットの門戸を叩くのは、こうした岡田のビジネスフィールドに対する理解度もけっして無関係ではないだろう。そんな岡田の戦略的志向は、続く言葉にも表れている。
「スーツは英語と同じように、世界に通じる優れたコミュニケーションツールだと思っています。言語である英語は、たんに情報を交換するだけでなく、感情を伝え合ったり、心から分かり合えたり、人間同士の深いコミュニケーションを行うことができます。スーツもどんな色柄を選び、どんな小物を合わせるかによって、自分がどんな人間であるかを伝えることができると思うのです。私はお会いする相手や赴くシチュエーションにより、スーツやネクタイ、時計などを変えるようにしています。信頼感を伝えたいときは控えめなスーツ、明るさを伝えたいときは色も明るめのスーツというように。ネクタイやソックスの色で調整することもあります」
エネルギーを増幅させるスーツの価値
どんなビジネスも、人と人とのコミュニケーションから始まる。戦略的に着るスーツは、そんなビジネスコミュニケーションを円滑に行うための、世界共通のツールなのだ。このようにスーツを理解し、ツールとしてビジネスに活用する岡田は、今回初めて袖を通したというポール・スミスのスーツを次のように語った。
「仕事着として着るスーツは、やはりきちんと見えることが大事だと思います。ですが、長時間着るものでもあるので、ポール・スミスのスーツの鮮やかな裏地のように、ちょっとした遊び心や個性があることも有効だと思うんです。例えばコーヒーでも飲みながら休憩するときなどに裏地が見えるだけで、それまで戦闘体勢だった気持ちが安らぎますから。そんなちょっとした安らぎにより、クリエイティブな発想が生まれることもあるでしょう。そういった意味では、仕事に良い影響を与えてくれるスーツであると感じます。
それとスーツを着てみて感じるのは、ポール・スミスが本気で仕事をしているということです。いかにスーツを手に取った顧客に喜んでもらうかという、ある意味ビジネスの原点のようなことを徹底的に追求しているように感じます。日本的にいうと、最上級のおもてなしというか、さり気ないけど気が利いている。あまり気が利きすぎていると押し付けがましいですが、そうならないように配慮されている点に、より本気の仕事を感じます」
“Classic with a twist”(ひねりのあるクラシック)という哲学のもとに、英国が生んだ普遍的なクラシックスタイルにひねりの効いた遊び心を加えた、独創的スタイルを追求してきたポール・スミス。その絶妙な遊び心は、多忙な日々を送るビジネスパーソンにささやかな安らぎをもたらす。そしてそれは着用者の個性の一部となり、明日への新たな活力となるのである。
「あらゆることをAIがこなしてしまう現代は、人間の価値をあらためて考え直す時代なのではないかと思います。たんなる情報処理のような仕事ではなく、人間にしかできない価値ある仕事をしていかねばならないでしょう。そういった時代だからこそ、たんにスーツを装うのではなく、そこにどんなメッセージを込めるかが大事になってくると思うんです。自分なりのこだわりを込め、意味をもってスーツを着ること。それが人間である価値のひとつとなる時代です。
私の仕事は人に影響を与え、人と関係性を築いていくことでもあります。そんな人と人の間でしか生まれない信頼性や相手へのリスペクトを体現し、ときには増幅してくれる。それが私にとっての理想のスーツです。経営者は社員や株主を含む多くの人の心を動かし、社員には前向きに仕事をしてもらわなければなりません。それは自分自身にエネルギーがないとできないことです。その点、ポール・スミスのスーツを着るとエネルギーが増幅された感覚があり、それが自信に繋がると感じます。このスーツを着ているときと普通の服を着ているときとでは、自分に対する自信が明らかに違うでしょう。そして人に与える影響力もまったく変わってくるはずです」

岡田祥吾(おかだ・しょうご)◎1991年大阪生まれ。大阪大学工学部卒業後にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本企業の海外進出や海外企業の日本市場戦略立案など、多くのプロジェクトに参加。独立後の2016年に英語コーチング「プログリット」を創業。現在、累計受講者数は26,000名を超える。2020年にはフォーブス ジャパンが選出する「30 UNDER 30 Japan」(世界を変える日本の30歳未満30人)に、2021年には「30 UNDER 30 Asia」(世界を変えるアジアの30歳未満30人)に選出された。2022年東京証券取引所グロース市場にて上場を果たす。
ポール・スミス リミテッド ☎︎03-3478-5600




