働き方

2026.04.28 14:00

Z世代は「感情」で会社を選ぶ──定着の鍵はタイムリーでパーソナライズされた承認

Kondor83 - stock.adobe.com

Kondor83 - stock.adobe.com

人材の定着は常に報酬や企業文化、キャリア成長のバランスを取る作業だった。だがZ世代が労働市場を再構築している今、企業は従来のやり方が通用しなくなっていることに気づき始めている。給与は依然として重要な要素だが、それだけが差別化要因ではなくなっている。もっと重要なのは従業員がどう感じているかだ。

そしてその「感じ方」はますます「認められている」という実感によって形成されるようになっている。

「現代の人材定着は、感情に左右される」とSnappy(スナッピー)の顧客ソリューション担当副社長のタル・ケシェットは言う。「従業員が日常の場面で注意を向けられている、大切にされていると感じられなければ、その会社に留まる理由は生まれない」

この変化、つまり取引的な文化から感情的なつながりへの移行が企業の定着に対する考え方を再定義している。そしてこの変化において見落とされがちな重要な要素の1つが、従業員への贈り物だ。

体験重視のZ世代従業員の台頭

Z世代はパーソナライゼーションが当たり前の時代に育った。Z世代のデジタル体験は自分の好みや行動、アイデンティティに合わせて最適化されている。その期待は、そのまま職場にも持ち込まれている。

承認がありきたりなものに感じられると、それは単に的外れというだけでなく、無関心を示していると受け取られる。

「ありきたりな承認は、会社が形式的に済ませているように感じられる」とケシェットは言う。「パーソナライズされた承認は、誰かが本当に自分に気づいてくれたと感じさせる」

年1回のボーナスや画一的な福利厚生、全員一律の報酬といった従来の人材定着策が効果を失いつつあるのは、このためだ。こうした策は従業員から心理的にかなり距離があり、頻度が低く、無機質だ。

承認を具体的なものに、かつ頻繁に

組織が直面する中心的な課題の1つは、感謝の気持ちを従業員が実感できる形にすることだ。言葉による承認も重要だが、それはすぐに消えてしまうことが多い。一方、贈り物は感謝を形や体験として記憶に残す。

贈り物は、承認を形あるものにする。

「感謝すべき時に紐づいた意味のある物を贈ると、その事実は相手の心の中にずっと残る」とケシェットは説明する。「重要なのは贈り物そのものではなく、それが象徴するものだ」

この「有形であること」は、ステータスよりも体験や意味を重視するZ世代の従業員にとって特に強い影響力を持つ。適切なタイミングで渡す意味のある贈り物は、感謝を伝えるありきたりなメールではできない方法で帰属意識を強化する。

タイミングがすべて

もう1つ鍵を握る変化はタイミングの重要性だ。成果から数週間、あるいは数カ月後に承認されても、感情的なインパクトは失われる。

Z世代は即時性を期待する。彼らはリアルタイムのフィードバックのループの中で生きているのだ。

「承認が瞬間と結びついていなければ、その力は失われてしまう」とケシェットは言う。「従業員のいる場所、つまりリアルタイムで応える必要がある」

先見の明のある組織は、入社や記念日、誕生日、昇進、大きな成果といった人生の重要な瞬間に贈り物を組み込んでいる。これにより単発のイベントではなく、継続的な感謝のストーリーが生まれる。

次ページ > 皆にパーソナライゼーション

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事