バトルの相手はなんと、今を時めくAIです。東大生の6万年の記憶がバトルするに不足はない相手です。何故なら、AIこそ、記憶の化け物だからです。できるだけ多くの情報をあっという間に記憶して、何か質問などされようものならAIは、俺をバカにしてんのか? くらいの勢いであっという間に答えを出して見せる。AIは、この地上にある、あらゆる人間が記録したものを記憶し食べつくして、しかも、迅速に、次第に正しい記憶だけ、より良い情報だけを取捨選択し生かして正解を出していく、まさに人間の蓄積してきた記憶から生まれた化け物です。
こんなすごいものに、いくら受験勉強が終わったばかりで知識バリバリの東大生とはいえその6万年分の記憶で太刀打ちできるでしょうか? しかも東大生とは言いながら、その一人一人の20年の記憶を遡れば、兎に角間違いだらけというか、役に立たないものだらけです。特に小学生時代の男の子の記憶から得られる情報は、通学途中の道端の情報しかありません。なんか道端に虫っぽいものがいてそれを家に持ち帰って怒られた、とか、道端になんか汚いものが落ちてたので持ち帰って怒られたとか、道端でいい感じの木の枝を拾って振り回して怒られたとか、そんなノーベル賞には直結しない道端関係の情報ばかりです。6万年分とはいえ、こんな記憶を、記憶界のエリート中のエリート、AIとバトルさせること自体、無謀ではないでしょうか?
いいえ、無謀ではありません。
なぜなら私はAIの弱点を知っているからです。
確かにAIは、記憶力がいい、絶対に物忘れとかしない、二階に上がって、あれ?なんで上がってきたんだっけ、みたいなことはない、ものをよく知っている。だけど、少なくとも私は親友にはなれない。ほとんど、正論しか言わないだろうし、お願いすればジョークとかも言ってくれるのだろうけれど、たいして面白くない。絶対にAIのジョークで大笑いとかできないと思うんですね。「笑い」というものには、「場の空気」があって、笑えた話が、翌日全く面白くなかったりする。「笑い」というものには、「場の空気」が関係している。つまりAIにはそうした「場の空気」は読めない、AIはKYなんですね。現に私、AIに「場の空気が読めないやつとは?」と聞いてみました。すると「その場の雰囲気や相手の気持ちを察することが苦手で、状況にそぐわない言動をしてしまうやつ」お前だよ。だから、それがお前だっつうの。


