計画性が求められるバルセロナ観光
バルセロナのオーバーツーリズム(過剰観光)は今に始まったことではないが、今年は複数の要因が重なっている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)後の旅行需要は依然として堅調で、特に長距離路線からの需要やクルーズ客数が過去最高を記録している。こうした中、市当局は特定の観光名所への入場者数を制限したり、民泊に利用される短期賃貸物件に関する規制を強化したりするなど、過剰観光対策に取り組んでいる。
一方、今年はガウディの遺産が世界からの注目を集めており、既に観光客でにぎわうバルセロナに新たな文化的な見どころが加わることになる。こうした要因が相まって、観光客が街を体験する方法が根本的に変わりつつある。計画性が求められるようになっているのだ。
入場券がすでに完売していた場合の対処法
幸いなことに、バルセロナは主要な観光名所以外にも目を向けようとする訪問者を歓迎してくれる。
ゴシック地区
バルセロナ中心部のゴシック地区は、あてもなく散策するのに最適な場所だ。中世の路地や隠れた中庭、ローマ時代の歴史の重層が、ただ歩いているだけで目に飛び込んでくる。バルセロナ大聖堂は他の名所ほど事前の予約が必要なく、比較的容易に入場できることが多い。有名なランブラス通りを渡って活気あふれるボケリア市場を散策し、ラバル地区の路地へと足を延ばせば、歴史あるバルセロナの新たな一面に出会えるだろう。
ボルン地区
ボルン歴史地区は、バルセロナのゆったりとした、情緒あふれる一面を見せてくれる。狭い路地は活気あふれる広場へと続いており、個性豊かなブティックやカフェでは人混みから離れて一息つくことができる。同地区にあるサンタマリア・ダルマル大聖堂は、バルセロナの主要な観光名所に比べてはるかに静かなことが多い。モコ美術館やチョコレート博物館といった小規模な美術館や博物館も一見の価値があり、ボルン文化センターではバルセロナの歴史を垣間見ることができる。
海岸地区
ポルトベイ(旧港)からバルセロネータのビーチにかけて、海岸地区には広々とした空間と潮風が広がり、まったく異なる時間の流れを感じさせてくれる。街の最もにぎやかな観光地を巡った後で、気分を切り替えるのに最適な場所だ。
知られざるガウディの作品
有名な歴史的建造物が注目を集める一方で、知られざるガウディの建築物もバルセロナに点在している。カサビセンスやパラウグエルといった建物なら、入場券の争奪戦に巻き込まれることなく、ガウディの作品に触れることができる。
サグラダファミリアの入場券を持っていなくても、そびえ立つ壮大な芸術作品を外から眺めるだけでも、足を運ぶ価値はあるかもしれない。周辺の公園内を散策し、魅力的な写真を撮る場所を探すなど、サグラダファミリアを一周するのに約40分を見込んでおこう。
欧州の人気観光地が直面する新たな現実
過剰観光に悩まされているのはバルセロナだけではない。欧州各地の人気観光地では、入場時間の指定や入場者数の制限を導入する動きが進んでいる。少なくとも人気のある都市では、ふらっと出かけてすいている見どころを探すような時代は終わりを告げつつある。今のバルセロナでは「事前に計画を立てておかないと、チャンスを逃すことになる」という点を肝に銘じておこう。


