リーダーシップ

2026.04.25 18:00

自己啓発ではなくトレーニング、「脳の回路を再構築」する方法

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「自己認識」や「脳の回路を再構築する」といった言葉を耳にすると、多くの人は、どこかのリトリートに参加して導師のような人物にマインドセットを変えてもらう話だと思いがちだ。「マインドフルネス」を実践するには、お香や1時間の沈黙、あるいは新しいアイデンティティが必要だと考えてしまう。

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私の場合は違った。

私はリトリートで脳を回路を再構築し直したのではない。デスクに向かう日常の瞬間、空港で、会議で、そして以前なら古いパターンが支配していた会話の最中に、再構築をしたのだ。その過程で気づいたのは、注意を向けられるなら脳は鍛えられるということ、そして脳を鍛えられるなら、リーダーとしての在り方を変えられるということだった。

リーダーとしての初期の私は、常に頭が稼働しており、絶えず計画し、先回りし、判断し、反応していた。思考をサバイバルスキルのように扱っていたのだ。それは事業を築き、科学的な研究を発表する助けにはなったが、同時に私を精神的な雑音の中に閉じ込めた。代償は燃え尽き、こじれた人間関係、そして人生が「自分に起きているのであって、自分を通して起きているのではない」という絶え間ない感覚だった。

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今の私は、依然として考え、戦略を立てる。しかし心を道具として扱い、アイデンティティとしては扱わない。その2つの生き方をつなぐのが、自己認識だ。

自己啓発ではなく脳のトレーニング

神経科学は、脳が可塑的であることを示すことで、リーダーに贈り物を与えた。反応は固定された特性ではない。何年も繰り返し練習されてきたためにすばやく発火する神経回路にすぎない。そして自己認識こそが、新しいものを練習し始める方法である。

例えば、Forbesの寄稿者であるアリス・ウォルトンは、瞑想とマインドフルネスの実践が、学習、記憶、ストレス、情動調整に関連する領域を含め、脳の構造と機能に影響を与え得ることを解説している。また、別のForbesの記事は、マインドフルネスがリーダーシップを増幅させるのは、反応ではなく応答を可能にする「小さな間」を強化するからだと論じている。

キーワードは「間」だ。その間こそが神経の可塑性の実践であり、古いプログラムを回すのを止める瞬間である。

私にとって「配線し直す」とは、無になることではない。思考と、思考を自覚している状態という2層を認識することを意味する。私たちの多くは、その思考の内側で、それが真実であるかのように生きている。自己認識は別の立ち位置を与え、思考を使い続けながらも、それに従う必要はないことを明らかにする。

この区別がリーダーシップを変える。反応が立ち上がるのに気づき、次の一手を意図をもって選べるようになる。

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