実際、ピート・ヘグセス米国防長官はすでに米陸軍に対し、2027年までにすべての師団にドローンを配備することや、対ドローン能力を大幅に強化することを指示している。米空軍でも「協働戦闘航空機(CCA)」と呼ばれるプログラムが進められており、F-22やF-35といった戦闘機に随伴して飛行するAI搭載型「僚機」の開発・製造に90億ドル(約1兆4000億円)近くが投じられることになっている。
世界最大の「顧客」である国防総省がこれほどの資金を投じるとなれば、賢明な投資家は留意すべきだろう。
初の本格的なAI戦争
すでに多くのアナリストが、米国によるイランに対する「壮絶な怒り(エピック・フューリー)作戦」を初の本格的なAI戦争と呼んでおり、それにはもっともな理由がある。戦端が開かれてから数週間で2000回近くのドローン攻撃が記録されたほか、米中央軍も米軍の攻撃ドローンが「数百機」投入されたことを認めている。
一方、ウクライナではドローンの生産が爆発的に拡大しており、年間生産数は2023年の約80万機から2026年には約500万機に達すると見込まれている。米ABCニュースの分析によれば、3月にはウクライナによるロシアへの越境攻撃ドローンの発射数が初めてロシア側による数を上回った(編集注:米フォーブスは2024年7月にこの逆転があったことを報じている)。4年前には国内にドローン産業をほとんど持たなかった国がいまや、伝統的に世界有数の軍事大国と見なされてきた国をしのぐ規模のドローン生産を行っているという事実には、率直に驚かされる。
この新しいAI時代にはコスト計算が逆転している。あるアナリストが指摘しているように、1機3万5000ドルのシャヘドドローンを撃墜するためにパトリオットミサイルを使えば、米国側はイラン側の100倍超のコスト負担を強いられる。こうした非対称性こそ、世界中の主要な軍隊が低コストでスマートな自律型兵器の導入を中心に装備の再編を急いでいる理由にほかならない。
これは攻撃用の兵器に限らない。3月に初めて実戦使用されたイスラエルの新型防空レーザーシステム「アイアンビーム」は、飛来してくるロケット弾を1照射あたりわずか2.5ドル(約400円)ほどのコストで迎撃できるとされる。従来の防空システム「アイアンドーム」用の迎撃ミサイルが1発5万ドル(約800万円)以上するのに比べれば、圧倒的に安上がりだ。ちなみに、米国のエアロバイロンメント社が3月に発表したばかりのレーザー式対ドローンシステム「Locust(ローカスト)X3」は、アイアンビームよりもさらに低コストで迎撃できると伝えられる。
Detect. Track. Defeat.
— AV (@aerovironment) March 24, 2026
Introducing the LOCUST X3: A modular advancement in directed energy, delivering precise, speed-of-light engagement against evolving threats. Its scalable system features a more powerful laser source—detecting, tracking, and defeating Group 3 UAS threats at… pic.twitter.com/5tZfoFoH33


