リーダーシップに関する助言のほとんどは、部下の管理法についてだ。しかしそれだけでは十分ではない。卓越した成果を出し、部下を支え、すべてを「正しく」行っていたとしても、上層部の決定で全てが覆され、不意打ちを食らうことがある。それはあなたが失敗したからではなく、上司と良好な関係を構築する「マネージング・アップ」をしていなかったからだ。
多くのリーダーが、マネージング・アップを「社内政治」だとして軽視する。しかし実際には仕事を進める手法だ。上司に対して影響力を持ち、上司と足並みをそろえ、決定が下される前にその方向性を形作っていなければ、あなたはリードしているとは言えない。ただ反応しているだけだ。今日のビジネス環境においては、そうした姿勢ではあっという間に信頼や勢い、優秀な人材、そして自分の職を失ってしまう。
マネージング・アップが社内政治ではない理由
多くの人はマネージング・アップは社内政治だと考えて軽視する。しかしそうではない。実際には仕事の進め方だ。
次のような状況を考えてみてほしい。
会社が採用凍結を発表したにもかかわらず、法務担当の副社長のチームには月曜日から新たに複数の社員が加わる。
自分のチームのために新しいコンピューターを要望したものの却下され、一方で隣のチームには支給されている。
十分に資格を満たしているポジションに応募したにもかかわらず、自分より経験がはるかに少ない人が採用される。
こうしたことはビジネスの世界では日常茶飯事だ。リソースや昇進を手にしている人たちはおそらく、トップダウンの組織においてマネージング・アップを極めた人たちだ。
効果的にマネージング・アップする方法
マネージング・アップの利点が分かったところで、このスキルを身につけるためのポイントを紹介しよう。
1. 自分の仕事について上司に常に情報共有する
上司が、あなたの取り組みを把握していると思い込んではいけない。上司は忙しく、複数の優先事項を抱えている。願望とは裏腹に、あなたの仕事はそれだけで成果を物語ったりはしない。常に上司と情報を共有しよう。聞かれる前に進捗を報告し、成果についても共有する。
結論:黙っているのは存在しないのと同じだ。
2. 上司と自分の優先事項を一致させる
上司の優先事項をできるだけ早く把握したい。そうすれば、自分の優先順位をそれに合わせることができる。上司にとって何が重要なのかが分からなければ、推測に頼ることになる。まず、上司はどのような点を評価されるのか、最優先事項は何か、どういったところに最もプレッシャーを感じているのかを尋ねる。そして上司が優先事項を達成できるよう、自分の優先事項を見直す。そうすれば、あなたは不可欠な存在になる。



