テスラは2026年最初の決算報告でウォール街の予想を上回った。中核の自動車事業が足元で減速する一方、同社は自動運転タクシーやヒューマノイドロボット、AIインフラへと重点を移している。
テスラは第1四半期の売上高が223億9000万ドル(約3.6兆円。1ドル=159円換算)、1株当たり利益(EPS)が0.41ドルだったと発表した。いずれもFactSetによる予想(売上高221億9000万ドル[約3.5兆円]、EPS0.35ドル)を上回った。
売上高は前年同期比16%増となった。
テスラの第1四半期の納車台数は35万8000台超で、前年同期比6%増だった。ただし、同社が取りまとめたコンセンサス(36万5645台)とFactSetの予想(38万1000台)を下回り、2022年以降で2番目に販売が低迷した四半期となった。
株価は時間外取引で4%上昇したが、年初来では11%下落している。
この四半期は、テスラの中核である自動車事業が厳しい局面にあった期間の締めくくりとなった。2025年通年の売上高は3%減の948億3000万ドル(約15.1兆円)と、同社として初めての年間売上高減少となった。またEPSは47%減の1.08ドルへと急落し、車両納車台数が2年連続で減少した。
イーロン・マスクおよびテスラの動向
創業者兼CEOのイーロン・マスクは2026年、販売減速を背景に主力の電気自動車(EV)事業から軸足を移し、ロボタクシー、ヒューマノイドロボット、AIインフラへと方向転換している。ブランドは競争激化に直面しており、とりわけ中国のEVメーカーが攻勢を強めて市場シェアを奪うなかで苦戦しているほか、マスクのトランプ政権への関与をめぐる顧客の反発も重なっている。2026年、同社はModel SとModel Xの生産を終了する計画を発表し、それらの車種を製造していたカリフォルニアの工場を、ヒューマノイドロボットのライン生産に充てる方針を示した。また、マスクのAIベンチャーであるxAIに20億ドル(約3180億円)を投資すると述べた。
米国時間4月18日、テスラはロボタクシー事業の拡大計画を発表し、現在アルファベット傘下のウェイモ(Waymo)に後れを取る同事業を、カリフォルニア州にとどまらずヒューストンとダラスにも広げる意向を示した。ただし、カリフォルニア州でのテスラの現行ロボタクシーサービスは、人間のドライバーが運行するか、人間の安全監督者が同乗する形で運営されている。
また第1四半期には、マスクがスペースXとxAIを企業価値1兆2500億ドル(約198.8兆円)の取引で統合し、両社を統合した体制で史上最高規模となり得るIPOに向けた準備を進めている。



