AIの台頭が著しい現代において、現場での実作業を伴う「ブルーカラー」職種の価値が見直されている。特に建設業界の「施工管理職」は、現場を統括する司令塔として20代のうちから年収500万円以上を狙える専門職の代表格だ。近年は「2024年問題」を背景に、残業削減や週休2日制の導入といった労働環境の改善が進んでいる。しかし、こうした将来性の高さやポジティブな変化は、次世代を担う若者たちには届いていないようだ。
UZUZホールディングスがZ世代を対象に実施した調査によると、ブルーカラー職種全般に対し、6割以上が「条件や職種を問わず、選択肢として検討すらしない」と回答している。若年層における根強い敬遠傾向が、改めて浮き彫りとなった形だ。

中でも注目は「施工管理職」が20代で年収500万円を目指せるという比較的好条件を提示しても、同職を「希望する」と答えたZ世代は0%という結果だったことだ。一方で「希望しない」との回答は75.7%に上り、給与アップという直接的なメリットだけでは覆せない、心理的な抵抗感の強さがうかがえる。

こうしたギャップの背景には、業界の現状に対する認識不足がありそうだ。施工管理職という名称自体の認知度は約7割に達しているが、労働環境の改善といった「ポジティブな状況変化」を認知している割合は約2割に留まっている。現場の「ホワイト化」が進んでいる事実が、ターゲットとなる求職者に十分伝わっていないのが実情だ。
若者の建設業・現場職離れがこのまま進めば、単なる企業の「人手不足」では済まされない。老朽化したインフラの維持が困難になり、災害時の復旧も滞る「インフラ崩壊」の危機に直面する可能性がある。近い将来、予算はあっても現場を担う人材が不在のために社会基盤が維持できなくなるという、最悪のシナリオも現実味を帯びている。
この危機を回避するためには、業界全体による抜本的な意識改革と発信が不可欠だ。待遇の改善を大前提としつつ、ドローンやAIを活用した「スマートな現場」への移行を強調し、従来の「3K(きつい・汚い・危険)」というイメージを払拭する必要があるだろう。社会を根底から支えるエッセンシャルワーカーとしての誇りや、現場ならではのダイナミックなやりがいを、若者の価値観に寄り添う形で提示していくことが急務である。
出典:UZUZホールディングス「Z世代における『ブルーカラー・施工管理職』に関する意識調査」より



