暗号資産

2026.04.23 15:00

暗号資産界の富豪ジャスティン・サン、トークン凍結めぐりトランプ一族の事業を提訴

Steven Ferdman/Getty Images

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億万長者のジャスティン・サンは米国時間4月21日、ドナルド・トランプ大統領の一族が手がける暗号資産プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)」を相手取り、連邦地方裁判所に提訴した。サンはWLFの初期から参加する主要投資家の1人だが、同組織が不当に資金を凍結し、ガバナンスに関する提案への投票権を剥奪したと非難している。

カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出された訴状は、サンが保有するトークン「$WLFI」を差し押さえるための「違法なスキーム」をWLFが企てていると主張した。

訴状によると、WLFIトークンの需要は当初低迷していたが、2024年11月にサンが3000万ドル(約47億8500万円。1ドル=159円換算)を投資し、さらに2025年1月には累計投資額を4500万ドル(約71億7700万円)まで引き上げたことで状況が一変したという。

サンがWLFに投資した大きな理由の1つは、同社とトランプ一族との密接な繋がりだったという。しかし、同社の経営陣はこの事業を単に「トランプのブランドを悪用し、詐欺を通じて利益を得る」機会としか捉えていないとサンは批判している。

訴状によれば、WLFはサンに対し、米ドルに連動するステーブルコイン「USD1」の発行と宣伝に関与するよう圧力をかけたが、彼がこれを拒否したことで報復措置を受けたという。

サンによれば、WLFは「分散化」の理念を掲げる一方で、ウォレットのブラックリスト化、トークンの凍結、そしてサンの投票権の剥奪が可能なようにシステムを改変したという。

訴状は、WLFによる一連の行動は、プロジェクトが「崩壊寸前で、倒産の可能性」もあるとの懸念を強めるものだと述べている。

サンはこの提訴をXへの長文の投稿で発表し、「(WFIの経営陣は)私が保有するすべてのトークンを不当に凍結し、ガバナンス提案への投票権を剥奪した。さらにはトークンを『焼却』して永久に消滅させるとの脅しもある。そのすべてに正当な理由はない」と述べた。

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翻訳=江津拓哉

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