昨年、北京で開かれたヒューマノイドロボットのハーフマラソンでは、優勝したロボットがふらつきながらゴールし、記録は2時間40分だった。人間よりはるかに遅かった。
ところが先週開催された今年のレースでは、中国のあるスマートフォンメーカーのヒューマノイドロボットが、21キロメートルのコースを50分26秒で走り切り、人間の世界記録である57分20秒を大きく上回った。これは見逃せない大きなサインだ。ヒューマノイドロボットはすでに現れており、しかも急速に性能を高め始めている。産業界、政府、そして働き方の未来に関心を持つすべての人は、目を向け始めるべきである。
特に目を引くのは、ヒューマノイドロボットの進歩の速さだ。
NEWS🚨: A humanoid robot named Lightning developed by the Chinese tech firm Honor completed the Beijing E-Town Half Marathon in a record-breaking 50 minutes and 26 seconds.
This time is nearly seven minutes faster than the human world record of 57:20 held by Uganda's Jacob… pic.twitter.com/o8G797yHLS— CurioSphere (@CurioSphereX) April 20, 2026
この1年で、ヒューマノイドロボットは人間の2.4倍遅い状態から、はっきりと人間を上回る速さにまで進歩した。2025年に20チームだった参加は、2026年には100チーム、300台のロボットに増えた。昨年は自律走行したロボットは1台もなく、すべて人間が遠隔操作していたが、今年は40%のロボットが自力でレースを走った。
わずか1年でここまで進んだのは驚異的だ。
大きな問いは、これがヒューマノイドロボットにとって何を意味するのか、そして私たち、いわば「ヒューマン1.0」にとって何を意味するのか、ということだ。
まず、ミスがまだ多かったのは確かである。スタートラインで転倒して大破したロボットもあれば、車両やバリアに衝突したロボットもあった。それでも、全体の流れは明らかである。ヒューマノイドロボットは、より良く、より速く、より頑丈になっている。自ら進路を判断し、過酷で長いレースにも耐えられるようになっている。実際、最速の人間より速く走り切れるのである。
The race ended before it got even started for this robot :( pic.twitter.com/R1mgcQhJBo
— Eren Chen (@ErenChenAI) April 17, 2026
これは何を意味するのか。
ロボットの関節とモーターは、より強くなっている
これは当然のことのように聞こえるかもしれない。ロボットは明らかに反復作業のために作られているからだ。しかし、モーターや関節に長時間にわたって高い負荷がかかると、熱が蓄積し、ロボットは傷んでいく。
優勝したロボットは液冷によって走り続けることができた。しかも、まさにこの点こそ、いま多くのヒューマノイドロボットメーカーが取り組んでいる課題である。
駆動装置や部品の耐久性が高まっている
長時間の負荷は、単に使い続けることだけの問題ではない。繰り返し加わる衝撃による摩耗の問題でもある。走るという動作は、関節や駆動装置の耐久性を試す上で、考え得る最良のテストの一つだ。一歩ごとの動きは本質的に同じであり、それが何千回も繰り返される。そのたびに地面からの反力が膝や股関節に加わり、全身へ伝わるからである。
自律走行能力も高まっている
昨年は、すべてのロボットが遠隔操作されていた。ハーフマラソンのコースには急カーブや坂、そしてバリアの外側の混雑があったが、多くのロボットが自力でコースを進んだ。これは、SLAM(自己位置推定と地図作成の同時実行)や、変化が激しく予測しにくい状況でのリアルタイムの障害物回避能力が向上していることを意味する。



