ここ数カ月にわたり、報道やうわさの的になってきた。ティム・クックはいつアップルを去るのか、そして誰が後を継ぐのか。いま、その答えが明らかになった。アップルは、ジョン・ターナスが9月1日付でCEOに就任し、クックはエグゼクティブ・チェアマン(会長)になると発表した。
タイミングの意外性:なぜ9月1日なのか?
人事の変更自体は予想されていたものの、そのタイミングはいささか意外だ。フィナンシャル・タイムズの報道は、クックが今年にも後継にバトンを渡すと示唆していたが、別のアナリストたちはFTの見立ては誤りで、もっと先になるとみていた。
この発表はアップルがNewsroomの投稿で行ったものだ。そこでは、現在ハードウェア・エンジニアリング担当シニア・バイスプレジデントのターナスが、2026年9月1日にクックの後を継ぐことが確認された。まさに非の打ちどころなく計算された日程であり、アップルの9月の大型イベントはターナスの指揮下で行われることになる。
ティム・クックのレガシー:1998年から2026年まで
クックは1998年、スティーブ・ジョブズに迎え入れられてアップルに加わった。当時、多くの人々が同社は倒産寸前だと感じていた時期である。クックは以前、同社への転職はやめたほうがいいと助言されたと私に語っている。しかしジョブズは、クックにとって説得力のある言葉を口にしたという。
結果として、彼が「常識」とされた見方に逆らったのは正しかった。アップルは巨大な成長を遂げ、時価総額は1000%超も増加したのだ。
クックがCEOに就任したのは2011年であり、9月1日を迎えると、その職をちょうど15年にわたって務めたことになる。彼の功績には、Apple Watch、AirPods、Apple Vision Proの導入が含まれる。そして同じくらい重要なのが、アップルの注力領域をサービスにも広げたことだ。Apple PayからApple TV、Apple Musicに至るまで、いずれも大きな成功を収めている。
ジョン・ターナスとは何者か? アップルの新たなビジョナリー
一方のターナスは、クックと比べても在籍期間はほぼ同等で、2001年に入社している。
ここには強い連続性がある。ターナスはクックを自身のメンターだと表現している。「この役割を担うことを光栄に思う。そしてこの特別な場所を半世紀にわたり形づくってきた価値観とビジョンをもってリードすることを約束する」と彼は述べた。
価値観は、とりわけクックにとって重要だった。公の場での発信や深い社会的良心は、長年にわたり同社の方向性にとって欠かせない要素だった。
エグゼクティブ・チェアマンとして、クックは引き続き世界の政策決定者と関わり、プライバシーと環境を擁護する姿勢がアップルのDNAの中核であり続けるようにする。



