ドナルド・トランプ大統領がサイケデリック薬(幻覚剤)の推進に向けた大統領令に署名したことを受け、米国時間4月20日の株式市場で関連企業の株価が急騰した。サイケデリック薬の中には安全性に関する懸念によって物議を醸すものもあるが、一部の共和党議員らはこれを推進している。また、サイケデリック薬の研究を加速させるこの大統領令を高く評価するアナリストらの声もある。
メンタルヘルス疾患のサイケデリック治療を開発するアタイベックリーの株価は、20日の取引で一時31%高となった。その他にも、コンパス・パスウェイズ(38.9%高)、GHリサーチ(20.9%高)、デフィニウム・セラピューティクス(9.7%高)などの銘柄も値を上げている。
他の関連銘柄も急伸しており、サイビンが4.9%高となったほか、エンベリック・バイオサイエンシズは187%という驚異的な高騰を見せた。
この市場の活況は、トランプが18日に心的外傷後ストレス障害(PTSD)やオピオイド依存症など深刻な精神疾患治療の研究、および治療へのアクセスを迅速化することを目的とした大統領令に署名したことが契機となった。トランプは、この大統領令により治療へのアクセスが「劇的に加速する」と述べている。
食品医薬品局(FDA)のマーティ・マカリー局長は、3つのサイケデリック薬に対し、「国家の優先事項に沿うもの」であれば迅速な承認が可能になる国家優先バウチャー(CNPV)を発行すると発表した(FDAとしては来週発表予定としている)。ただし、具体的にどの企業が対象となるかは明かされていない。
ジェフリーズのアナリスト、アンドリュー・ツァイは20日のレポートで、今回の大統領令はサイケデリック薬に対する「公式な承認」であり、トランプ政権による推進が「本物」で、かつ「実行可能」であることを投資家に再認識させるものだと述べた。
ツァイは、2027年から2030年の間に予想される承認を前に、投資家の楽観論は「大幅に高まる」と分析している。また、RBCキャピタル・マーケッツのブライアン・エイブラハムズも、この大統領令は規制リスクの軽減に向けた「重要な1歩」であり、これらの薬が「広く開放」されることを示唆していると述べた。



