Banyan Medical Systemsのピープル&オペレーション担当SVPであるRikki Wardynは、強みを活かしたリーダーシップで成果を引き出している。
今日の職場でリーダーには、「より少ないリソースでより多くを成し遂げる」ことに加えて、従業員のウェルビーイングを支えることも求められている。成果と人をめぐる緊張関係は現実に存在し、多くの組織がその負荷を感じている。従業員が力を発揮できる環境を整えながら、高い期待値をどう維持するか。リーダーはしばしばその問いに直面する。その結果、実際に成果を改善しうるものではなく、硬直した役職ベースの基準に焦点を当てる方向へと流れがちだ。
本当の問題は仕事の割り当て方、構造、仕事観にあるのに、人を「パフォーマンスが低い」とラベリングしてしまうことはあまりに多い。同じ役職なら、2人は同じやり方で仕事に取り組むべきだと考えてしまうのだ。しかしこの発想は、パフォーマンスの上限をつくり、エネルギーを奪い、従業員にもリーダーにも不満を生む。
強みを活かしたリーダーシップは別の道を示してくれる。リーダーが各チームメンバーの活力の源を理解する時間を取れば、消耗させるのではなく成果を加速させる形で仕事を整列させられる。例えば、ある従業員は関係構築で力を発揮し、別の従業員は分析に秀でているかもしれない。2人は同じ役職でも成功できるが、そこに至るプロセスが同一になることはない。これは基準を下げる話ではない。仕事の進め方をより意図的に設計するということだ。
強みを活かすリーダーシップのための4つの戦略
高い成果を出すチームは、相補的な強みの組み合わせによってつくられる。ある人の天賦の才能が別の人の弱点を補うとき、チームはより効果的に協働し、より速く動き、より強い成果を生み出す。この考え方を受け入れるリーダーは、パフォーマンス、エンゲージメント、自信、当事者意識の向上を目にする。
リーダーがこの転換を始めるための実践的な方法をいくつか紹介する。
1. シンプルで意図的な対話から始める
年次評価の時期まで待って、仕事のどの部分がエネルギーを与え、どの部分が消耗感につながるのかを尋ねるべきではない。こうした対話は、オンボーディング、定例の1on1、プロジェクトのキックオフで行われる必要がある。
リーダーは、「今週の仕事で最もエネルギーが湧いたのはどの部分か」「いま最も消耗している、あるいは行き詰まっているのはどこか」「いつ最も自信があり、効果的だと感じるか」といった質問を通じて、従業員をより深く理解できる。
私の経験では、このような運用を一貫して行うチームは、エンゲージメントが高く、効率が改善し、より強く持続可能な成果を示す。私はこれを「光を分かち合う(sharing sunshine)」と呼んでいる。うまくいっていない点を矯正しようとするのではなく、その人にとって機能していることを意図的に認め、増幅させる行為である。
2. 仕事がいまどのように割り当てられているかを評価する
仕事を強みに合わせて再配置するには、より良いオープンエンドの問いを立てることから始まる。従業員はどのタスクなら自信を持って担えると感じているのか。どの強みが十分に活用されていないのか。何がメンバーのスピードを落とし、フラストレーションを生んでいるのか。こうした洞察は、役職を変えたり増員したりせずとも、仕事のバランスを見直せる機会を示すことが多い。
例えば私は、同じ役職に就きながら結果が大きく異なる2人の従業員と関わったことがある。1人は好調で、もう1人は圧倒されていた。そこで、それぞれの強みにより合うよう責任範囲を再配分した。1人はステークホルダー調整へ、もう1人は分析業務へとシフトした。数週間のうちに生産性は上がり、エンゲージメントは不満から当事者意識へと変化した。
強みを活かした仕事を実務に落とし込む方法の1つは、責任をRACIフレームワークに沿って可視化することだ。このプロセスは、ミスマッチ、重複、抜けを特定し、適切な仕事が適切な強みに結び付くようにする。強み、オーナーシップ、成果が整列すると、パフォーマンスは自然な結果として現れる。
3. 従業員が声を出せる余白をつくる
リーダーシップとは、プロセスのすべてのステップをコントロールすることではない。優れたリーダーは明確な成果を設定し、その達成方法には柔軟性を持たせる。チームミーティング、1on1、プロジェクトのチェックインといった場で、従業員が洞察を提供できる機会を用意する。リーダーがチームにとって何が機能し、何が機能していないのかを学ぼうとすると、対話は能動的な問題解決と継続的改善に焦点を合わせるようになる。同時に、境界線も不可欠だ。従業員は仕事の進め方には意見を持つべきだが、成果物、規制要件、顧客へのコミットメントにまで意見が及ぶべきではない。
何が固定で、どこに柔軟性があるのかを明確にすれば、信頼と説明責任は高まる。仕事のライフサイクル全体にわたってこれを強化するには、強みと役割についてチームと整合を取り、チェックインでリアルタイムに調整し、その後にアフターアクションレビューを実施するとよい。アフターアクションレビューは、何がうまくいき、何がうまくいかず、何を改善すべきかをチームが振り返るための余白をつくる。
4. ワークフローを定期的に見直す
多くのパフォーマンス課題は、実はワークフローの問題である。仕事の進み方を評価すれば、マネジャーは非効率、重複、責任分担の不整合を見つけられる。まずは仕事を可視化し、プロセスを観察し、引き継ぎを点検し、データを集めることから始まる。リーダーは次の問いを検討するとよい。
• どこで時間を失っているのか
• 価値を加えるステップはどれで、そうでないものはどれか
• どこで作業が重複しているのか
• 時間が実際に費やされている場所と、価値が生み出されている場所について、データは何を示しているか
タスクの自動化、不要な工程の削除、仕事の再配分といった小さな変更でも、効率は大きく改善しうる。問題が起きたときだけでなく、強みとワークフローを定期的に見直すリズムを築けば、より俊敏で効率的で、エンゲージメントの高いチームが生まれる。
結び
組織が絶え間ない変化と従業員の期待の変容に向き合ういま、人と組織を担うリーダーには、仕事の進め方を再考する機会がある。成果とウェルビーイングの両立は、どちらか一方を選ぶことを意味しない。仕事が個々の強みに整列しているとき、従業員はよりエンゲージし、生産性も高まる。そしてリーダーは摩擦の管理に費やす時間を減らし、成果を推進することにより多くの時間を割ける。
人と仕事の進め方に投資すれば、パフォーマンスは自然な結果としてついてくる。



