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testing / shutterstock



アメリカのファストフードの代名詞ともいえる「ケンタッキー・フライドチキン(KFC)」や「ピザハット」が、かつてもてはやされた中国だが今やその人気は精彩を欠いている。

先日、米ファストフード大手のヤム・ブランズは、業績不振から中国事業を独立企業体として分離することを発表した。このニュースが発表されたのは、米ヘッジファンドのコーベックス・マネジメントを率いる「物言う投資家」キース・マイスター氏が経営に参画して間もなくのことだった。マイスター氏は以前からヤム・ブランズに中国事業の分離を薦めていた。

このニュースを受け、ヤム・ブランズの株価は1.8%上昇した。「中国の景気減速を考えると、この度の分離計画の発表は大きな買いの材料になると見ています」とニューヨーク 野村ホールディングスのアナリスト、Mark Kalinowskiらは調査レポートで述べた。

KFC、ピザハット、タコベルを世界でチェーン展開するヤム・ブランズは、中国の消費者の関心を取り戻そうと躍起だ。過去10年以上に渡り、同社が中国で見せた成長は華々しいものだった。1987年にKFC第1号店をオープンさせた同社は「北京ダックブリトー」を販売。「ピザハット」では清潔で高級感のあるレストラン店舗をオープンさせるなど積極的な現地化策を展開したことで、中国で最も成功した外資系ブランドに数えられた。アメリカではテイクアウトが主流のファストフードショップだが、中国では現地の人々が集い食事を楽しむ場所として愛されてきた。

ヤム・チャイナの人気は、長い間ヤム・ブランズの業績を牽引してきた。本国の業績低迷をよそに、2006年から2012年の間に中国国内各チェーンでは平均2桁台の成長率を記録、2008年のピーク時には46%を叩き出した。2005年の14%という数字と比較すると、昨年は中国国内の売上げが52%の成長率を達成し、全体の売上げを押し上げた。10年前にはグループ全体の総売上げの63%をアメリカ本社が占めていたが、アメリカの消費者の嗜好が健康的な食事へと変わってきた影響で、現在では22%まで沈み込んでいる。

2012年以降、中国で起きた食の安全性を脅かす一連の重大スキャンダルと熾烈な国内競争のあおりを受け、ヤム・ブランズの黄金時代は幕を閉じた。中国では期限切れ食肉の使用に関する報道の後、消費者の信用を回復することが出来ず、成長率は過去2年間ほぼ横ばいと低迷している。一方、アメリカ国内の売り上げは多少なりとも回復しつつあり、同社ブランドがこれ以上国内のシェアを失うことはなさそうだ。

ヤム・チャイナのスピンオフは、ヤム・ブランズの立て直しの大きなカギを握っているが、いまのところその答えは出ていない。このままの状態が続くなら今回の分社化が功を奏することになるが、一方で中国経済が予想以上に早く回復すると、親会社のヤム・ブランズとしては過去10年間頼みの綱としてきたヤム・チャイナの分離上場に対し、後ろ髪をひかれることになるのかも知れない。

文=リーイエン・チェン(forbes) / 編集=上田裕資

 

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