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2026.04.27 12:00

中国、「擬人化AI」を規制する法令を制定──18歳未満は禁止、連続2時間で休憩義務

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オハイオ州の16歳の少女が、AIの「恋人」と話しながら眠りにつく。上海の退職者は、亡き妻の好きだった曲を覚えているデジタルコンパニオンと毎晩会話を交わす。そしてマンハッタンの起業家が、「配偶者よりもユーザーを深く理解する」と謳う製品を世に送り出す。これが2026年4月時点のAIコンパニオン市場の姿であり、各国政府はもはや傍観者ではいられなくなっている。

その規模がすべてを物語っている。

Business of Appsによると、Character.AIは2026年4月時点で登録ユーザー数2億3300万人を抱え、18〜24歳のユーザーは1日あたり平均25セッション、1.5時間を同プラットフォームに費やしている。中国のXiaoiceは6億6000万人のユーザーを擁する。SnapchatのMy AIの利用者は1億5000万人に達する。

TechCrunchの調査では、米国の10代の72%がAIコンパニオンを試したことがあり、52%が定期的に利用、13%が毎日チャットしていることが明らかになった。Roborhythmsの報告によれば、消費者向けAIコンパニオンアプリ市場は2025年に売上1億2000万ドル(約190億円。1ドル=158円換算)を突破し、現在337のアプリが収益を上げながら競合している。そのうち128は2025年だけで新たに立ち上がったものである。

UnitedHealthcareは2026年4月、2050万人の会員向けにAIコンパニオンを導入し、企業分野にもこの技術が本格到来したことを示した。同社は2026年3月に生成AIコンパニオン「Avery」(エイヴリー)を発表した。会員が保険の適用範囲を確認し、医師を探し、医療を管理できるよう支援するもので、予約の手配や給付内容の説明といった作業を効率化する。

AIコンパニオンとは何か

AIコンパニオンとは、持続的な感情的やりとりを目的として構築されたソフトウェアだ。

ユーザーの好みを記憶し、人格をシミュレーションし、ユーザーが「関係性」として認識するものを作り出す。

Nomi AIは会話から構造化されたメモを生成し、6週間前にユーザーがパクチーが嫌いだと言ったことまで覚えている。Replika、Character.AI、Candy AI、Kindroidといった各社は、友人・助言者・恋人・相談相手としての役割をいかに説得力をもって演じられるかを競い合っている。

ビジネスモデルはユーザーの毎日の再訪によって収益を上げる構造であり、したがって製品はユーザーが「また戻りたい」と思うよう設計されている。

リーダーたちが過小評価し続けるAIコンパニオンのリスク

MITメディアラボの研究によれば、AIチャットボットはソーシャルメディアよりも依存性が高くなり得る。ユーザーが聞きたいことを学習し、それを一貫して提供し続けるためである。米国心理学会(APA=American Psychological Association)の報告では、メンタルヘルスの問題を抱える成人の48.7%が、過去1年間にメンタルヘルス支援のために大規模言語モデル(LLM)を利用した。一般的なコンパニオン利用者のうち、40%がメンタルヘルスの課題を自認しており、42%がデータセキュリティに不安を感じ、28%が依存状態に陥ることを恐れている。ChatGPTとの長時間にわたる会話の末に10代のアダム・レインが死亡した事件など、注目を集めた悲劇により、こうした懸念は学術論文の世界から法廷や議会の問題へと移っている。

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翻訳=酒匂寛

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