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金融市場に関する記事を中心に執筆

Jordan Tan / Shutterstock



イタリアの高級スポーツカーメーカー、フェラーリが10月21日、ニューヨーク株式取引所に上場。初日の株価は5.8%高で終了し、エンツォ・フェラーリ氏の後継者、ピエロ・ラルディ・フェラーリ氏にも巨額の富をもたらした。

その高級感と法外な価格により、フェラーリは他の自動車メーカーとは一線を画してきた。さらに、単なる自動車メーカーなのか、高級ブランドなのか投資家が判断に迷うという点でも、同社は他に類のない存在といえる。

IPO前の投資家向け説明会で同社経営陣は自社について、「自動車メーカーというよりもプラダやエルメスのようなものであり、高級ブランドとしてその価値を評価されるべきだ」と主張していた。

フェラーリによると、高級ブランドの株価収益率は9~12倍で、自動車メーカーはそれ以下。そのためフェラーリは自動車メーカーではないというのだ。この主張に投資家やアナリストらの多くは困惑した。

この点についてCMC Marketsのアナリスト、マイケル・ヒューソンは、「株主になれば、何らか特別が得られるのか? VIP 待遇でF1のパドックに入れるとか」と冗談を飛ばした。彼は「フェラーリの成長は生産台数が限られていることによって妨げられており、これは問題だ」と指摘している。

さらに、フェラーリは売上から研究開発費に回す金額の割合が高い。つまり、フリー・キャッシュフロー(余剰資金)が少ないのだ。Bernsteinのアナリスト、マックス・ワーバートンも「高級品メーカーと比較した場合、フェラーリの現金創出能力は低い」と伝えている。

一方、フェラーリを擁護するアナリストらもいる。モーニングスターのアナリスト、リチャード・ヒルガートは「フェラーリは高級品メーカーとして評価するに値する」と指摘。21日に出演したCNBCの番組内で、「フェラーリを自動車メーカーと呼ぶのは、ティファニーをガラスメーカーと呼ぶようなものだ」と述べた。

だが結局のところ、フェラーリの本業は自動車製造であり、売上の3分の2以上を車の生産から稼ぎ出している。

同社の事業内容を理解するため、以下にいくつかの数字をご紹介する。

利益率14.1%
フェラーリの2014年の利益率は14.1%。BMW は9.6%、フォードが3.9%とフェラーリを大幅に下回る。一方でポルシェの場合は18%。高級ブランドのLVMHは19%、エルメスは31.5%だ。

R&D費用割合が20%
フェラーリは多額のコストや研究開発(R&D)費を支出している。2014年の場合は売上の20.3%に上った。ポルシェ(11.3%)、BMW(5.7%)、ダイムラー(4.4%%)らを大幅に上回っている。

年間生産台数7,255台
フェラーリの昨年の生産台数はわずか7,255台だ。利益を出し続けているとはいえ、意図的に生産台数を制限していることで成長が抑制されている。ただし、新興市場の富裕層向けに、今後は年間9,000台程度までにまで増産の可能性があるという。

一台が約6000万円
車1台当たりのフェラーリの売上は平均で50万ドル(約6040万円)以上。これは、競合他社を圧倒的に上回っている。

時価総額1.3兆円
フェラーリの時価総額はおよそ1.3兆円でポルシェ(約1.5兆円)に近い水準。しかし、フォード(約7.6兆円)やBMW(約6.9兆円)、アウディ(約3.4兆円)らには到底及ばない。

文=ローレン・ゲンスラー(Forbes)/ 翻訳編集=上田裕資

 

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