ヘルスケア

2026.04.19 11:00

食品、医療機器、遊具 マイクロプラスチックは「生活の至る所」に潜んでいる

Getty Images

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新たな研究で、マイクロプラスチックは「生活の至る所」に潜んでおり、私たちは生まれる前からプラスチックにさらされている可能性があることが示された。

オランダの海洋保護団体プラスチックスープ財団とフロティラ財団の資金提供を受けて作成された報告書によると、屋内か屋外かにかかわらず、人々は絶えずマイクロプラスチックにさらされているという。同書は「マイクロプラスチックは、私たちの出生前から生活の隅々に潜んでいる、目に見えず、大量に存在し、化学物質の混合物を運ぶ汚染物質だ」とした上で、プラスチック汚染は単なる環境衛生上の問題にとどまらず、現代社会全体に根ざした継続的かつ構造的な危機だと論じている。この研究では、350件以上の査読付き論文を分析し、食品、屋内、屋外、子ども向け遊具、医療の5つの分野でマイクロプラスチックが大量に放出されていることが示されたと結論付けた。

例えば、病院では医療機器や治療を通じてプラスチック微粒子が体内に取り込まれる可能性があり、手術室では1平方メートル当たり最大で9258個のマイクロプラスチックが飛散していることが確認された。心臓カテーテルやシリコン製乳房インプラント、整形外科用インプラント、点滴液は、いずれも患者に意図せずマイクロプラスチックを摂取させる可能性のあるものとして挙げられている。また、新生児病棟で点滴治療を受けている未熟児は、72時間の栄養補給期間中に、輸液回路からのみでも最大115個のマイクロプラスチック粒子を摂取していると推定されている。積み木やマットなどの子ども向け遊具も重大な懸念事項として挙げられている。

報告書に記載されているもう1つの予期せぬ屋内の暴露経路は、塗料によるものだ。プラスチックは多くの塗料の主成分であり、こうした塗料は摩耗したり、古い層が削り取られたりすると、マイクロプラスチックを放出する。100平方メートルに塗布された1回分の塗装には、17兆~68兆個のポリマー粒子が含まれていると推定される。

報告書を執筆したヘザー・レスリー博士は筆者の取材に対し、この研究が日常生活におけるマイクロプラスチックのまん延に対する認識を高め、人々が自ら判断を下せるようになることを期待していると述べた。レスリー博士は、同報告書はプラスチック以外の品や素材の入手の可能性も強調していると説明した。

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翻訳・編集=安藤清香

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