イーロン・マスクは米国時間4月17日、AIの台頭に伴う大規模な失業への解決策として、「ユニバーサル・ハイ・インカム」と呼ばれる構想を提唱し、彼の長年の持論を改めて強調した。この数日前には、ライバル企業であるOpenAIが公的資産基金の創設や企業への課税を盛り込んだ独自の政策提言を公表していた。
連邦政府による給付金、「ユニバーサル・ハイ・インカム」構想
マスクはXへの投稿の中で、このユニバーサル・ハイ・インカムは連邦政府による給付金であり、その財源はAIとロボティクスの普及が引き金となる「マネーサプライの増加」によって賄われると説明した。
マスクはさらに、自身がこの構想を語る動画(マスク支持者が投稿)をリポストし、「ビジネスサービスのアウトプット」がマネーサプライの伸びを上回るようになるとの持論を展開した。
彼は少なくとも2016年からユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)を公に支持しており、2019年には「自由の配当」と称して同様の政策を掲げた民主党の大統領候補、アンドリュー・ヤンへの支持を表明していた。
その後、マスクはその呼び名をユニバーサル・ハイ・インカムへと変え、サウジ・米国投資フォーラムに登壇した際には、最良のシナリオとして、AIが「現時点では想像もつかないほどの繁栄」をもたらす可能性があると述べている。
OpenAIが発表した独自の政策提言の内容は?
マスクと対立し、法廷闘争を繰り広げるOpenAIのサム・アルトマンCEOも、UBIの有力な支持者だ。同社は先日、公的資産基金の創設を柱とする包括的な政策提言を発表している。
OpenAIが発表した文書は、最も賢い人間をも凌駕するAIシステム、いわゆる「超知能(スーパーインテリジェンス)」の影響に対処するための新しい産業政策を概説している。この提案ではUBIに直接は言及していないものの、公的資産基金を創設することで、金融市場に直接投資していない国民も含めたすべての米国人に、AI企業やインフラの持ち分を自動的に分配する仕組みを求めている。この他にも、所得税の減収を補うための法人税率引き上げや、人間の労働者をAIに置き換える企業への課税などの提案が並ぶ。



