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2026.04.17 11:30

「ハイパーインフレ」元FRB議長イエレンが警告──ビットコイン上昇予測を後押し

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ビットコイン価格は直近の安値から20%上昇し、多くの人々を驚かせた。そんな中、元連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャネット・イエレンは、ドナルド・トランプ米大統領が米ドルを「ハイパーインフレ」へと押しやる可能性があると警告した。これがビットコイン価格を押し上げ得ると考える向きもある。

イエレンは、FRB議長退任後にジョー・バイデン大統領の下で財務長官を務めたという人物だ。フィナンシャル・タイムズによれば、イエレンは香港での会議で次のように述べたという。「先進国の大統領が、債務の利払いコストを下げるために金利を設定すべきだという見解を示すことが、どれほどあるだろうか」。

イエレンは「まともな国では聞かない類の話だ」と述べ、「これほどのレベルでFRBが脅かされるのを見たことがない」と付け加えた。また、政府予算のために金利を管理することは「ハイパーインフレ」につながる可能性があるとした。

トランプは2024年にホワイトハウスへ復帰して以降、FRBと現議長ジェローム・パウエルに対し、利下げを繰り返し求めてきた。約40兆ドル(約6360兆円。1ドル=159円換算)に膨らんだ債務に対する政府の借入コストを抑える狙いとみられている。

「米政府が紙幣の印刷を止めることは決してないだろう」。ビットコイン・トレジャリー企業ProCap Financialの最高経営責任者(CEO)アンソニー・ポンプリアーノは、メール配信のノートでそう述べた。膨張する利払い負担を前に、もはや増刷以外に返済手段は残されていないという見立てである。「先月、我々は国家債務の利払いに1000億ドル(約15.9兆円)超を費やした」。

トランプが第1期政権で任命したパウエルは、2024年大統領選を前に市場予想を上回る利下げを行い、トランプの反感を買った。トランプはそれを対立候補カマラ・ハリスへの贈り物と受け止めた。

パウエルの後任としてトランプが指名したのは、元FRB理事ケビン・ウォーシュだ。インフレ率がFRBの2%目標を上回ったままで、3月には再び3%超へ上昇したにもかかわらず、金利を引き下げると約束したことが選定の決め手になった。

トランプは2025年、「利下げを望む人物を起用する」と述べている。

イエレンは、インフレ懸念はあるものの、年末までにFRBが1回の利下げを行うと見込んでおり、それを「おそらくメインシナリオ」と呼んだ。

ビットコインおよび暗号資産市場のアナリストは、ウォーシュがトランプの示唆したペースで利下げに踏み切る兆しを注視している。そうなれば、ビットコイン価格や暗号資産市場全体を含むリスク資産の大規模な上昇相場に火をつける可能性がある。

暗号資産取引所クラーケンのチーフエコノミスト、トーマス・パーフムはブログ投稿で次のように記した。「市場は2010年代を渇望している──FRBの潤沢な流動性とゼロ金利政策の10年だ。しかし環境は変わった。ウォーシュの公的な実績が示唆するのは、市場がまだ十分に織り込んでいない点である。彼は本物の利下げを支持している」

「米FRBにおける体制転換の潜在的な影響は、当面の間、暗号資産を含むリスク資産の軌道に影響を与える可能性が高い」

パーフムは、来週予定されるウォーシュの承認公聴会、パウエルに対する進行中の刑事捜査、そして今後のFRBの金融政策決定後の記者会見が、「米FRBの体制変更が2026年の残り期間にわたりリスク資産へどう影響するか」を明らかにすると指摘した。

forbes.com 原文

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